デザインのコト。では、「対面でコミュニケーションを取りながら仕事を進めたい」というご要望にお応えすべく、自治体のクリエイター支援策をシリーズでご紹介しています。
岩手県では県や自治体で多彩な取り組みを行っており、その中でも特にクリエイターに嬉しい支援をご紹介します。
※情報は2019年10月29日時点のものです。
目次
いわて産業振興センター
経営相談や人材育成研修、そしてファンドにプロフェッショナル人材拠点の運営など、幅広い活動を行っています。
岩手県よろず支援拠点
中小企業庁が全国に開設している、公的なビジネスコンサルファームです。
中小企業のビジネスに対する悩みや創業支援を行うための専門コーディネーターがおり、相談に乗ってくれます。
相談予約は電話・メールなどで行うことができます。
予約状況をWEB上で確認できるので便利です。
クリエイターだけではなく、クリエイターへ仕事を発注したい方もぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
岩手県の企業ホームページ
50音・業種・地域で、岩手県内の企業を検索することができるサービスです。
岩手県内で営利活動を行っていれば、企業だけではなく個人も掲載することができます。
個別ページはなく、リスト形式で企業名と紹介、そしてURLが表示されます。
すでに切れているリンクも多くありますが、県内の各地にある多彩な企業が掲載されており、便利です。
【岩手県岩手町】しごとクリエイター
岩手町役場 みらい創造課が主体となり、特定非営利活動法人wizが採用サポートを行っている、個人事業主型の地域おこし協力隊です。
1年間の任期の中で、地域のヒト・モノ・コトに積極的にかかわり、自分を活かせるものを探します。
岩手町で自分らしい働き方を見つけることができれば、岩手町が起業や独立のサポートをしてくれます。
活動内容は、主に以下の4つです。
1)自身が持っているビジネスプランを岩手町内で実践する
2)地域行事や観光イベント等へ積極的に参加する
3)活動を通してみえた地域課題を見える化し、改善策を提案する
4)SNSなどを活用して、自身の活動の情報発信をする
応募の条件は「20歳以上であること」「普通自動車運転免許を所持または着任までに取得予定なこと」、そして「三大都市圏や地方都市に居住しており、採用後は岩手町に住民票を移動して居住できること」です。
雇用形態は嘱託で雇用期間は1年間ですが、基本給のほかに家賃月額最大5万円などの経費が支給されます。
採用の流れに現地フィールドワークが組み込まれており、実際に岩手町に足を運んで検討することができます。
地域おこし協力隊「【岩手県岩手郡岩手町】あなたの得意なこと「仕事」にしませんか?『しごとクリエイター』募集」
【岩手県盛岡市】さまざまなクリエイター支援
盛岡市は、県内の中でも特に積極的にクリエイター支援を行っており、多彩な取り組みがみつかります。
令和元年度盛岡市クリエイティブプロジェクト育成事業
盛岡市ではクリエイティブ産業を中心とした育成事業に力を入れています。
クリエイティブ産業と他分野が連携して新規事業の立ち上げを行うプロジェクトの他、クリエイティブ産業人材の育成や地域クリエイターのためのネットワーク形成・活性化を行うプロジェクトが対象です。
計画や実行におけるアドバイスなどのサポートだけではなく、予算の範囲内で経費に対して補助金が交付されます。
本年度の募集は終了していますが、こうした取り組みを積極的に行っていることで、今後よりクリエイターが活動しやすい環境が整備されていくことでしょう。
盛岡という星で The planet MORIOKA
2018年に盛岡市が開始したプロジェクトで、盛岡市が中心となって民間企業と連携して運営を行っています。
盛岡市では、若年層の人口転出が拡大しており大きな課題になっていました。
従来の移住や定住、そしてU・Iターンという働きかけにあたり、その前段階である「関係人口」に着目しています。
関係人口とは、地域や地域の方たちと多様にかかわっている人々のことを指しています。
盛岡を小さくて丸いひとつの星に見立ててて、従来とか違う角度から盛岡を写し取って伝えていくことで、盛岡とのつながりを持つ人を増やすことを目的としています。
「盛岡という星でクリエイターズトーク」や、「盛岡という星で暮らす」など、多彩なイベントを開催しており、クリエイティブの力を活用して、盛岡の魅力を発信しています。
こうした地道な活動によって、今後さらに、盛岡に興味を持ち盛岡に軸を持つクリエイターが増えていく可能性があります。
また、盛岡の活動に関する情報配信も行っているので、盛岡のクリエイティブに関する取り組みやクリエイターの動きを知りたい方にもお勧めです。
【その他】IIRI DESIGN LAB(デザインラボ)
地方独立行政法人岩手県工業技術センターが運営しています。
市場で競争力のある魅力的な商品の開発をバックアップするため、岩手県内の製造事業者およびデザイナーを対象に幅広い活動を行っているデザイン支援拠点です。
「デザインの普及啓発」「デザイン手法・製品技術の研究開発」「商品開発支援」の3つの活動を軸にしています。
施設内には、相談室やラウンジ、撮影スタジオやデザイン工房などがあり、商品開発や研究開発に欠かせない施設やツールが揃っていて便利です。
さらに、デザインセミナーやワークショップも開催しています。
デザインを活用した商品開発をお考えの方向けに相談も行っており、デザイナー・発注企業双方に対して多彩な支援が行われています。
知財窓口「De.i 知財窓口」
特に注目したいのが、デザイナーを対象にした「De.i 知財窓口」です。
知財相談窓口は、デザイナー自身の知的財産に関する知識の向上や、業務活動における知的財産に関する疑問や不安を解決するために役立ちます。
相談は何回でも無料で利用することができ、弁理士や弁護士が相談にあたり、著作権や商標権、そして意匠権など、デザインの知的財産に関することを扱っています。
デザイナーにとって、知的財産に関する権利は、業務を進めるうえで避けて通れない重要な問題のひとつです。
こうした相談窓口が整備されていることで、安心して活動をすることができるのは嬉しいポイントといえます。
官民問わずクリエイター支援が充実!岩手県の取り組みをご紹介【2019年】 まとめ
岩手県では、クリエイターやデザイナーに対する支援を、官民問わず積極的に行っています。
そのため、クリエイターやデザイナーが活動しやすい環境が整えられているのです。
若年層の人口流出が問題になっている岩手県ですが、こうした取り組みを継続していくことで、新しい魅力の創出や発見があります。
岩手に軸を置いて活動するクリエイターは今後増えていくかもしれませんね。
新しいクリエイターやデザイナーとの出会いをお探しの方は、ぜひ岩手県に注目してみてください。