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大阪市のデザイナー支援の今を探る!~ 自治体によるクリエイター支援シリーズ〜

大阪市のデザイナー支援の今を探る!~ 自治体によるクリエイター支援シリーズ〜

クリエイター支援を、国や自治体が主導となって行っているケースが増えています。

WEBのビジネスマッチングサイトが多く登場する中で、「打合せが必要だから、近くの方や会社に発注をしたい」とお考えの方も多いのでは。

そこで、クリエイター支援を積極的に行っている自治体をシリーズでご紹介します。

今回は多数のデザイナー・クリエイターをバックアップしている、大阪府大阪市をご紹介します。

※情報は2019年9月26日時点のものです。

大阪デザイン振興プラザ(ODP)

大阪デザイン振興プラザ(ODP)は、大阪市住之江区にある、クリエイターの独立・創業支援を行うインキュベーション施設です。

インキュベーションとは、「卵の孵化」のことを指します。

そこから転じて、国や地方自治体などが設立後間もない企業に対して、経営や金銭そして人材などを提供し、育成を行うことをインキュベーションと呼ぶようになりました。

大阪デザイン振興プラザ(ODP)は、大阪市とアジア太平洋トレードセンター株式会社(ATC)が共同で設置しています。

大阪で活躍するデザイナーやクリエイターを多数輩出し、大阪の経済発展に貢献するために設立されました。

そのため、独立予定の方や創業10年未満の方を中心に支援を行っており、彼らをサポートする「インキュベーションマネージャー(IM)」が常駐しています。

インキュベーションオフィス

大阪市が運営している公的インキュベーション施設で、創業10年以内の方を対象としています。

入所企業には、インキュベーションマネージャーによる面談が行われるだけではなく、事業発表の機会の提供があったり、専門家の紹介を受けることができるなど、多彩な支援が行われています。

24時間利用可能です。

インキュベーションオフィスには、入所企業を対象とした、無料で利用できるワークルーム・会議室・応接室などがあります。

さらに、ギャラリー・多目的ルーム、交流サロンに撮影ベースも完備したレンタルスペースを無料で利用することが可能です。

また大判プリンターやカラーレーザープリンターなどの出力設備も完備しており、低料金で利用することができます。

インキュベーションオフィス

デザイナーズオフィス

インキュベーションオフィスを卒業したり、創業から5年以上経過しているデザイナー・クリエイター向けのオフィスです。

面談などの一部支援メニューはありませんが、パネルや模型制作が可能な工作室をはじめとした充実した設備が利用可能です。

多彩なジャンルで活躍中のデザイナーやクリエイターが入居しており、コラボレーションが生まれています。

多彩なイベントを開催

大阪デザイン振興プラザ(ODP)では、クリエイター・デザイナーの交流や発表の機会を創出するために、多彩なイベントを開催しています。

起業・経営・営業力アップのセミナーから交流を目的としたDPサロン、ワークショップとオリジナルグッズマーケットなど、魅力的なイベントが数多くあります。

オリジナルグッズマーケットでは、デザイナー・クリエイターの作品を購入したり、直に触れ合う機会を持つことができ、クリエイターの発掘にお勧めです。

デザインライブラリー

デザインライブラリーは、デザインやクリエイティブに関する書物が約3,000冊揃っている図書館です。

営業時間は10:00~18:00で、日曜日と祝日及び年末年始が休館日です。

利用はどなたでも可能ですが、書籍の貸し出しを行うのは入所企業のみなので注意してください。

専門的な本や雑誌だけではなく、日々のくらしに役立つ書籍も豊富に取り揃えており、有料でからコピーを利用することもできます。

無料WiFiも完備しています。

ODPサポーター制度

ODPサポーターに登録することで、ギャラリーや多目的ルームなどを一般よりもリーズナブルな価格で利用することができます。

さらに、ライブラリーをコアワーキングスペースとして活用したり、仕事や打ち合わせでの利用が可能になります。

登録条件は大阪で活動しているデザイナー・クリエイターで、登録費用は月額1,000円(税別)です。

大阪デザイン振興プラザ(ODP)

クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック扇町

メビック扇町は、大阪市経済戦略局が設置し、公益財団法人大阪産業局が運営しているクリエイティブ産業振興施設です。

下記の4つの面でクリエイターのサポートを行っています。

  • 顔の見えるネットワークづくり
  • クリエイターの情報発信
  • プロデュース能力を伸ばす
  • 他業種とのビジネスの促進

現役のクリエイターを中心としたサポートチームを持っており、大阪だけではなく全国・海外にもネットワークを広げ、「顔の見える関係づくり」と「情報発信」をしています。

クリエイティブクラスター

クリエイティブクラスターには、大阪で活躍中のデザイナー・クリエイターが1,605社掲載されています。

対象ジャンルは主にデザインやイラスト、映像作品など多岐に渡ります。

法人・個人事業は問わず、掲載は無料です。

登録カテゴリーによってクリエイターや企業を検索することができます。

個別ページには、事業内容や活動実績、連絡先などが掲載されているので直接コンタクトを取ることができます。

各種マッチング

メビック扇町では、クリエイター同士だけではなく、企業などとの出会いを積極的にサポートしています。

ニーズとシーズのマッチングに限らず、考え方や価値観を共有し、協働できるよう働きかけを行っているのです。

クリエイターに出会いたい企業や団体は、メビックに連絡をすると、担当者によるヒアリングを受けることができます。

ヒアリングの結果によって、直接紹介だけではなく、メーリングリストの活用、クリエイター募集プレゼンテーション、非公開でのクラスターミーティング、クリエイターの集まるイベント参加などを提案してくれます。

必要に応じてメビックのスタッフや、クリエイティブメンターがサポートをしてくれるので、発注経験がない方でも安心して利用することができるでしょう。

事例集配布

ここでは、メビック扇町コラボ事例集 2019『コラボレーションは◯◯◯をこえる』の無料配布を行っています。

これは、メビック扇町を起点として生まれたコラボレーション事例をまとめたものです。

どんな仕事が発注できるのか、どんな取り組みができるのか知りたい方は、メビック扇町事務局までお問い合わせください。

クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック扇町

大阪市在住・活躍中のクリエイターが見つかる「大阪芸術事情」

平成28年度「地域などにおける芸術活動促進事業」で誕生した「大阪芸術事情」。

大阪市経済戦略局文化部文化課が運営している、大阪市内に在住もしくは活動を行っているクリエイターが登録をしているサイトです。

地域とアートの良い関係を築くため、リサーチや地域芸術支援を目的として開設されました。

そのため、ビジネスマッチング機能はありません。

けれども、大阪市で活躍中のクリエイターが登録をしており、HPやSNSが紹介されているので、興味を持った方にコンタクトを取ることも可能です。

登録しているクリエイターは、アートだけではなく、建築家や詩人、そして演劇プロデューサーや絵本作家など、多彩な顔触れが揃っています。

登録しているクリエイターは、在住・活動地域で検索ができるので、近場で活動をしているクリエイターに出会うことができます。

大阪芸術事情

大阪市のデザイナー支援の今を探る!~ 自治体によるクリエイター支援シリーズ〜 まとめ

大阪府大阪市は、クリエイティブな活動を行う人や団体の支援を積極的に行っています。

充実の施設が整備されており関連イベントも多く、バックアップを受けることができます。

そのため、大阪に軸を置いて活動をしているクリエイターが数多くいるのです。

大阪市で活躍中のデザイナーやクリエイターと出会いたい方は、ご紹介した施設やサービスを是非ご活用ください。