国や自治体が、クリエイター支援を積極的に行っているのをごぞんじでしょうか。
デザインのコト。では、「対面でのやり取りを大切にして、仕事を進めたい」という方のために、クリエイター支援を積極的に行っている自治体をシリーズでご紹介しています。
今回は、三重県の取り組みに触れていきます。
※情報は2019年12月4日時点のものです。
目次
みえ産業振興ビジョン
三重県では平成30年に10年先を見据えた、「みえ産業振興ビジョン」を策定しました。
注目したいのが、「産業プラットフォームの強化」です。
産業プラットフォームの強化
前述した3つの取組方向に沿って力強く施策を推進していくための、産業基盤やネットワークを強化します。
中小企業・小規模企業の振興、ICT化の促進だけではなく、人材の育成・確保や戦略的企業誘致の推進などを実施。
さらに、「クリエイティブな視点による新たな価値の創出」にも取り組みます。
三重県全域をクリエイティブ活動の実験フィールド(ラボ)と捉えることで、多彩な分野でのオープンイノベーションを促進し、新しい価値の創出を目指します。
地域活性化にクリエイティブの力を活用する例は多くありますが、県内全域を実験フィールドととらえた試みは例がありません。
今後三重県では、ますますクリエイティブの力を発揮することができるフィールドが広がることが予測されます。
グローカルビジネス創出促進事業費補助金
伝統産業・地場産業だけではなく、地域資源を活用した産業に携わっている事業者を対象にした補助金です。
クリエーターやデザイナーなどと連携して、地域の魅力を総合的にデザインし、和のスタイルとして海外に提案を行うために、海外出展する際の経費の補助を受けることができます。
三重県内に事務所か事業所を所有している中小企業などが対象です。
申請する際には適用条件をしっかり確認しましょう。
国内だけではなく、海外での出店活動に対する補助金や助成を行っている自治体は少なく、クリエイティブの力を活用した製品の販路拡大を後押しする施策も珍しいといえます。
クリエイターとして活躍している方だけではなく、グローバルな展開をお考えの企業にとっても嬉しい取り組みです。
ええとこやんか三重
三重県が運営している移住支援サイトです。
自治体別の支援制度が可視化された「三重暮らしの応援制度一覧」では、住宅助成や伊集支援助成、企業支援に医療・子育て関係の支援まで、多彩な応援制度が一覧になっています。
移住・定住を促進するためには、正しい情報を必要な方に届けることが大切なポイントです。
制度が整っているだけではなく、情報が整理されていて欲しい情報に的確にリーチできるのは嬉しいですね。
鳥羽市の離島である答志(とうし)島に古くから伝わる、「寝屋子」と呼ばれる習慣を基にしたシングルペアレント移住・就業事業など、ユニークな取り組みもみつかります。
こうした地域に伝わる習慣や風習を大切にしながら、新しい居住者を受け入れる取り組みは、クリエイター以外でも注目しておきたいですね。
なばり後継者人財バンク
創業を目指している方や、自分の技術や資格をいかしたいかたと、後継者を探している方のマッチングを行うサービスです。
また、円滑な事業継承のための支援も行っています。
既存の経営資源である、顧客や設備そして技術を引き継ぐことで、ゼロからのスタートよりも安定した経営を実現することができます。
また、創業よりも少ない資金で独立することができ、地域活性化に貢献できるのも嬉しいポイントです。
後継者問題を抱える企業は年々増えてきており、人手不足や後継者不足を理由に倒産する企業もみられます。
こうした取り組みを推進することで、地域の諸問題を解決することができるだけではなく、クエイターの活動の場も広がっていくことでしょう。
クリエイター以外も登録することができるので、名張エリアで新規事業を始めたい方や、足掛かりが欲しい方もぜひ注目してみてください。
「みえ」の仕事マッチングサイト
三重県移住・就業マッチング支援事業の一環で制作され、運営は富士通エフ・オー・エム株式会社が行っています。
現在は求人情報の掲載のみですが、2020年2月から、法人の紹介ページやスマホアプリ機能などが実装される予定です。
移住支援金
東京圏からマッチングサイトを通して三重県内に就職して移住すると、移住支援金の支給を受けることができます。
ここでいう東京圏とは、東京都だけではなく、神奈川県や埼玉県、そして千葉県を指します。
単身の場合60万円、世帯の場合には100万円が移住支援金として支給されます。
支給対象は、「住民票を移す直前に、東京23区内に連続して5年以上在住していた方」、「実施対象の21市町村への移住」など条件がありますので、HPでご確認ください。
クリエイターの求人が見つかるだけではなく、移住支援金を受けることができるのは嬉しいポイントといえます。
移住や定住には何かとお金が掛かるものです。
なるべくコストを減らすために、ぜひ活用したい制度といえます。
地域おこし協力隊
三重県の各自治体では、少子化が進んでいく中で、地域活性化のために、地域おこし協力隊の募集を行っています。
紀北町では、WEB管理や情報配信に取り組む方を、明和町では、企画・広報・営業などに携わり、PR活動を行う方を、御浜町では、観光協会がない街で観光促進を行う中核となるメンバーを募集しています。
多彩な経験やクリエイティブの力をいかせる募集が多くみつかるので、移住をお考えのクリエイターの方にピッタリです。
三重県伊勢市設立クリエイターズ協会(CS)
1984年12月10日に、三重県で初めて設立されたクリエイターの団体で、略称はCSです。
南勢三重を中心として活躍している、デザイナーやイラストレーター、カメラマンにプランナーなどのクリエイターが集結。
あらゆる空間や文化、教育等を楽しくクリエイティブに発展させるために活動を行っています。
CSの活動は、写真店や作品展そして色紙展だけではなく、シャッターペインティング・ライヴペインティング、親睦交流会など多岐に渡ります。
メンバー一覧
CSのメンバー一覧では、CSに参加しているクリエイターを確認できます。
顔写真を掲載している方や、HPなどの情報を掲載している方もいます。
Portfolioには、メンバーの作品と作者の名前が掲載されているので、メンバー一覧とPortfolioを照らし合わせることでクリエイターを探すことができます。
三重県のクリエイター支援の取り組みとは?移住支援や仕事マッチングも まとめ
ご紹介したように三重県では、みえ産業振興ビジョンを策定し、クリエイティブの力を活用した街づくりをすすめています。
多彩なクリエイター支援制度や、クリエイティブの力を活用したい企業への相談・支援制度があり、補助金や助成金も充実しています。
三重県に軸を置いている方は、ぜひ三重県で活動をしているクリエイターに注目してみてください。
素敵な出会いがあるかもしれません!