国内におけるクリエイティブ産業は、年々発展を遂げています。
その陰に、国や自治体によるクリエイター支援があるのをご存知でしょうか。
デザインのコト。では、「対面でのコミュニケーションを取りながら、クリエイティブな仕事を外注したい」という方のために、自治体のクリエイター支援策をシリーズでご紹介しています。
沖縄県には、官民問わず多くのクリエイター支援プログラムがありますので、その一部をご紹介します。
※情報は2019年10月29日時点のものです。
目次
沖縄アーツカウンシル
1993年、財団法人沖縄県文化振興会が設立され、2011年に公益財団法人沖縄県文化振興会へ名称が変更になりました。
沖縄アーツカウンシルの運営は、公益財団法人沖縄県文化振興会が行っており、沖縄県から委託を受け県内の文化芸術団体に補助金を通して支援を行っています。
沖縄は古来から、国内外との交易を通して、独自の文化芸術を育んできました。
沖縄アーツカウンシルでは、沖縄県の文化芸術活動の持続的発展を図ることを目標としています。
沖縄アーツカウンシルでは、文化芸術分野の専門家で構成されているアドバイザリーボードを設置。
アドバイザリーボードは、事業の選定だけではなく評価・検証を行います。
また、寄り添い型のハンズオン支援を行う、プログラムオフィサーも配置。
プログラムオフィサーはハンズオン支援や相談業務だけではなく、県内の文化芸術の活動状況を踏まえ助成制度を構築しています。
2019度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業
2019度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業では、以下の3つの取り組みを公募するとともに、補助金の交付をしています。
・文化芸術活動の継続・強化に向けた運営上の課題解決を図る取り組み(補助金:500万円)
・文化芸術の享受者の拡大に資する魅力的な創造発信を行う取り組み(補助金:500万円)
・文化芸術資源を活用して地域の諸課題の解決を促進する取り組み(補助金:1,000万円)
採択事業に目を向けると、対象は企業や団体ですが数が多く、積極的に支援をしている様子がうかがえます。
文化芸術活動への支援を通して、クリエイターやアーティストたちの活動環境が改善されたり、沖縄のクリエイティブの力が国内外に発信される効果が期待できます。
すでに公募は終了していますが、次年度も募集があるので2019年度を参考にご紹介しました。
ITキャリア沖縄
沖縄県が主催している、ITエンジニア・デザイナーを対象とした移住・転職支援サービスです。
県の事業として2017年度~2020年度に実施されています。
キャリア相談だけではなく、内定・移住まで徹底したサポートを提供しています。
企業視察無料ツアーの開催などのバックアップが充実しており、沖縄県へのI・Uターンをお考えの方にピッタリです。
対象となるITエンジニアは以下の通りです。
・システムエンジニア
・インフラ系エンジニア
・組込み系エンジニア
・フロントエンドエンジニア
・プロジェクトマネージャー
・プログラマー
・WEBデザイナー
登録者・企業ともに無料で利用することができます。
沖縄県へ移住を考えている、クリエイティブ人材をお探しの方にもお勧めです。
Startup Lab Lagoon
創業・起業総合支援事業で沖縄市が運営していた「スタートアップカフェコザ」が、令和元年の5月に「Startup Lab Lagoon」としてリニューアルオープンしました。
以下の3つが主要事業です。
・スタートアップカフェ沖縄(創業相談ワンストップ窓口)
・KOZA MAKERS(先端モノづくり人材育成)
・プログラミングスクール(ICT人材育成)
その中でも特に、クリエイターに嬉しい支援をご紹介します。
スタートアップカフェ沖縄(創業相談ワンストップ窓口)
創業支援コンシェルジュによる個別相談を行っているだけではなく、属性に合わせたセミナー・ワークショップを実施しています。
スタートアップやフリーランサー、そして社会起業家など、多彩なニーズに対応しています。
KOZA MAKERS(先端モノづくり人材育成)
最新鋭のものづくり施設で、レーザーカッターや3Dプリンターを完備しています。
機材の使い方やデータ作成のサポートがあり、知識や技術がなくてもモノづくりのノウハウを学ぶことができます。
沖縄国際映画祭 クリエイターズ・ファクトリー 2019
第12回沖縄国際映画祭のクリエイターのためのプログラムです。
沖縄国際映画祭実行委員会が主催しています。
「クリエイターズ・ファクトリー2019 U-25映像コンペティション」として、25歳以下の若手クリエイターを対象に開催されました。
次世代を担う映像作家を発掘し、成長するための支援を目的としています。
クリエイターの交流を促進するため、最終審査上映作品のクリエイターは沖縄への渡航費、宿泊費などを本映画祭で負担し招待をしています。
クリエイター同志だけではなく、観客の皆さん、各審査員との交流会も実施しました。
さらに、グランプリ及び審査員特別賞に該当した方に対しては、次回作の制作費総額100万円を授与しています。
複数作品が該当した場合には、総額100万円の中から振り分けられます。
また、ワークショップの開催を予定しており、審査の上選ばれた方には、商業映画の監督デビューのバックアップを受けることもできます。
若手映像クリエイターにとって、非常に嬉しいプログラムです。
こうした取り組みを行うことで、沖縄が若手クリエイターに注目を集めるきっかけになります。
多くのクリエイターが沖縄を訪れたり、沖縄に軸を持って活動するようになるかもしれませんね。
【沖縄市】沖縄市ITワークプラザ
沖縄市IT共同利用型インキュベート施設として設立されました。
情報産業の立地や事業化だけではなく、新規企業の立ち上げ、企業家支援を行うために、多彩な設備を備えた支援施設です。
国内最大級のモーションキャプシャースタジオや、CGワークステーション、編集室、試写室、サーバー室などたくさんの施設があります。
研修施設・会議室は、営利目的でなければ一般利用も歓迎しています。
リーズナブルな価格で利用することができるので、沖縄市を軸に活動しているクリエイターにピッタリです。
【その他】沖縄クリエイターズビレッジ
2010年に、office BULATによる企画立案で設立されました。
その後、2012年〜NPO法人 琉・動・体に運営を移行しています。
沖縄市一番街商店街周辺をモデル地区として、クリエイティブ層の集積と交流を目的に実施されたプログラムです。
沖縄市「クリエイター支援事業」や沖縄県「文化産業振興地域形成モデル事業」などに選出されました。
現在では、アートトラベラーの受け入れ(アテンド、コーディネート、サポート業務)を行っています。
クリエイターの活動や移住を支援!沖縄県によるクリエイター支援情報 まとめ
沖縄県では、独自の文化芸術が色濃く残っており、クリエイターやアーティストへの支援と併せて、文化芸術活動への支援も積極的に行われています。
そのため、多彩なクリエイターやアーティストが活動する土壌があります。
クリエイターとの出会いをお探しの方は、鹿児島県に注目してみてくださいね。
新しいクリエイターとの、素敵な出会いがあるかもしれません!