東京都は「東京でデザイナーが成功するために必要なこととは? 資料から読み解くクリエイティブ産業シリーズ~東京都編~」でもご紹介したように、国内のクリエイターの約24.5%が集結するクリエイター密集地です。
今回はそんな東京都か、国内で活動しているクリエイターに対して行っている支援策の一部をご紹介します。
※情報は2019年10月1日時点のものです。
目次
CREATORS TOKYO
CREATORS TOKYOは2011年にスタートした事業です。
繊維ファッション産学協議会との協働で行っています。
Tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門の審査を通過し、ビジネス支援を受ける若手デザイナーによるクリエイターユニットで、国内だけではなく世界で活躍しています。
毎年10名前後が選出され、国内外でビジネスを拡大するための支援を3年間にわたって受けることができます。
支援は以下の4つに分類されます。
1)販路開拓
2)企画
3)広報
4)セミナー・相談
企業コラボレーションも行っており、モノ作りに取り組んでいます。
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターは、東京都の中小企業に対して技術支援を行う施設です。
課題解決や技術力向上を目的とした技術研究会の開催や、異業種交流グループの立ちあげなど、多彩な支援を行っています。
異業種交流
異なる業種との交流が、新しいビジネスチャンスの発見や創造につながることも珍しくありません。
東京都では合同交流会を毎年1回開催しており、活発な情報交換を行っています。
企業同士が垣根を越えて、知識や経験そしてノウハウを共有していくことで、新製品・新技術を開発して、競争力に活かすことができるようになります。
現在29のグループが活動をしており、新製品の開発や講演会の開催などに取り組んでいます。
東京都産業労働局「知的財産保護・デザイン活用支援」
東京都産業労働局では、中小企業支援の一環として、知的財産保護・デザイン活用支援を行っています。
デザイン活用支援
デザイン活用支援のために、デザイナーデータベースの運用やデザイン導入支援セミナーを開催しています。
デザイン導入支援セミナーは、無料で行われる中小企業向けのセミナーです。
講義形式で、中小企業に対して、企業運営・商品開発へのデザイン導入を促す目的で行われています。
TOKYO DESIGN EXERCISE 2018
デザイナーを対象としたセミナーです。
中小企業と協働してデザイン開発を効果的におこなうために、必要となる知識の習得を目指します。
中小企業経営に関する基礎知識やデザインコンサルティング手法などを学ぶことができます。
公益財団法人東京都中小企業振興公社「デザイン支援事業」
公益財団法人東京都中小企業振興公社では、多彩なデザイン支援事業を行っています。
本章ではその中でも特徴的な取り組みをご紹介します。
デザイン活用ガイド
公益財団法人東京都中小企業振興公社では、デザイン活用ガイドの無料配布を行っています。
デザインでできることだけではなく、デザイナーとの使途や契約に関することなど、ビジネスに役立つ情報が掲載されています。
興味をお持ちの方は、ぜひダウンロードしてみてくださいね。
東京デザイナー情報(TOKYO DESIGNER DATABASE)
中小企業とデザイン事務所、そしてデザイナーをつなげるために開設された情報検索サービスです。
フリーワードや求める実績、専門分野に所在地など、多彩な情報で絞り込みを行うことができます。
検出結果にラジオボタンがついており、チェックした複数の企業へサイト上から一括で問い合わせも可能です。
個別ページでは会社概要や専門分野、デザインするものやデザイン支援内容、また所属デザイナーの記載があります。
また海外向け案件への対応可否なども記載されているのも特徴のひとつ。
対応可能な国や言語、実績等の記載箇所もあります。
国内外問わず、幅広く活躍するデザイナーを探すことができるので、よりニーズに即した人材を見つけたい方にお勧めです。
検索結果は、企業名だけではなく、PRポイント・所在地・創立年、そして最終更新日で検索が可能です。
最終更新日でソートすることで、各デザイナーの最新情報をチェックすることができます。
東京デザイナー情報(TOKYO DESIGNER DATABASE)
デザイン実践事業
中小企業と協働を行いたいデザイナーとの出会いの場を提供しています。
コラボマッチング
年に2回、企業とデザイナーのマッチング会を実施します。
デザイナーは、「東京デザイナー情報」登録デザイナー(大学を除く)が対象です。
デザイナーの展示会出展
年に2回、中小企業の来場者が多い展示会に、デザイナーが出展を行います。
企業は多くのデザイナーと出会うことができますし、デザイナーはたくさんの会社にPRができます。
デザイナーは、「東京デザイナー情報」登録デザイナーが対象です。
インキュベーションオフィス・TAMA
公益財団法人東京都中小企業振興公社が設置している、創業支援オフィスです。
東京都昭島市の、「産業サポートスクエア・TAMA」経営サポート館内にあります。
個室タイプで24時間365日利用することができます。
入居対象者は、先端的ものづくり分野や研究開発型企業です。
さらに、「創業3年以内の中小企業者」もしくは、「公的機関等のインキュベーション施設を卒業する予定で、現在入居しているオフィスから推薦を受けられる方」という条項もあります。
入居期間は1年間ですが、最大で4年まで更新が可能です。
また入居申し込みの前に施設見学が義務付けられています。
さらに、入居時には書類審査だけではなく、面接審査も行われます。
入居者は、以下の4つのサポートを受けることができます。
1)インキュベーションマネージャーのサポート
インキュベーションマネージャーが配置されており、創業時の相談に乗ってくれます。
創業段階に応じて利用することができる補助金や、最適な展示会などの情報提供があります。
2)セミナーや勉強会の実施
専門家などによる勉強会が不定期で行われます。
3)専門家によるアドバイス
同施設2階にある知的財産総合センターや、死h多受けセンター東京に所属している専門家のアドバイスを受けることができます。
4)技術支援
隣接している都立産業技術センターでは、技術的な相談が可能です。
国内のクリエイター活動をサポート!東京都の支援策とは?【2019年】 まとめ
東京都は継続的なクリエイティブ産業支援を行っており、ご紹介した以外にも沢山の取り組みがあります。
実際に優秀な人材が数多く集結し、バックアップのもとで国内外で活躍するケースも見られます。
ご紹介した施設やサービスを活用して、素敵なクリエイターさんと出会ってくださいね。