大阪市は積極的なクリエイター支援やマッチングサービスを提供しているなど、クリエイターが活躍できるフィールドが広がっている地域です。
そのためクリエイターの集積が進んでおり、国内外のクリエイターから注目を集めているエリアでもあります。
そこで今回は、国内初のデザインセンターである、「一般社団法人大阪デザインセンター(ODC)」のサービスをご紹介します。
クリエイターとして活躍中の方だけではなく、クリエイティブの力を活用したい発注者の方にも嬉しいサポートを行っていますので、ぜひ参考になさってくださいね。
※情報は2020年2月25日時点のものです。
目次
一般社団法人大阪デザインセンターとは
一般財団法人大阪デザインセンターは1960年に設立された歴史ある施設で、国内初のデザインセンターとしても知られています
大阪府、大阪市、そして大阪商工会議所が設立に携わり、関西の産業デザインの中心拠点として多彩な事業を行っています。
デザイナー紹介やデザイン情報の提供、そして人材育成や交流を通して、デザインビジネスを活性化するための取り組みを積極的に実施。
大阪市の中小企業支援拠点である「大阪産業創造館」と連携しており、デザイン相談にも対応しています。
ODC会員
一般社団法人大阪デザインセンターには多彩な会員制度があります。
クリエイターの方は、「デザインコンサルティングシステム登録会員」にならないと、ビジネスマッチングを利用できません。
興味をお持ちの方は登録をお勧めします。
賛助会員
全イベント・セミナーの案内や優先参加に割引、そして施設利用時の優遇特典など多彩なサービスを活用することができます。
賛助会員は、デザインに携わる企業や個人を対象としています。
会費は以下の通りです。
▼一般企業 ・ 団体および機関 ・ 学校:1口 40,000円/年
▼デザイン事務所・個人デザイナー:1口 20,000円/年
デザインコンサルティングシステム登録会員
企業とデザイナーの橋渡しを行うコーディネート機能です。
登録すると、依頼条件に適した事務所を原則3社ピックアップして紹介するビジネスマッチングを受けることができます。
選出されたデザイナー側の意向も踏まえて依頼企業に提示を行うため、安全かつ確実なビジネスマッチングを実現。
デザイナー登録データだけではなく、作品実績ファイルなどの資料をもとに、コーディネーターがマッチングを行います。
データベースに登録した情報は、クライアントだけではなく登録会員も閲覧が可能です。
情報交換やチームを組み仕を受注するなど、新しいビジネス展開にも活用できるでしょう。
年会費は10,000円(税込)で、登録時に簡単なヒアリング審査を行うケースがあります。
ODC CLUB会員
デザイナーだけではなく、生産者や生活者がデザインに関する最新情報を入手できるサービスです。
月1回郵送で情報提供が行われる他、週1回Emailでの情報提供も行っています。
年会費は3,000円(税込)です。
データーベース情報登録・会員(無料)
大阪府を中心に、関西に所在地のあるデザイン事務所を対象とした、デザイン事務所の情報を公開するための登録制度です。
無料で掲載することができます。
デザイン交流
デザイナーやクリエイターだけではなく、クライアント企業など、たくさんの人々が相互交流を図れる場を目指し多彩な活動を行っています。
貸会議室「SEMBA」
船場センタービルにある交流スペースです。
普段は有料の貸会議室として利用されており、セミナーやワークショップそして展示会を開くことができます。
プロジェクターやマイク、冷蔵庫などを完備しています。
金曜日の夕方には、「SEMBAサロン」を開催。
毎回違ったテーマで行われるデザイントークやミニワークショップ、そして懇親会が開かれています。
テーマは最新のデザインに関するものから、クライアント企業との付き合い方まで幅広く、デザイナー以外の方がクリエイティブの魅力に触れることができるものもあります。
デザイン交流会
見学会、国際交流に賀詞交歓会など、幅広い交流の機会を提供しています。
国際交流では現在フランスと3つの「国際交流プロジェクト」が進行しており、国を超えて多彩な交流事業を行っています。
URIMA
オリジナルプロダクトを展示しているショーケースです。
単に製品を販売するだけではなく、テストマーケティングの場としても活用することができます。
販売はセンターが行ってくれるので、販売にリソースを割く必要がありません。
利用料金は、1スペース(4ヶ月分) 6,000円(税込)です。
ODCの賛助会員は 4,000円(税込)で利用することができます。
デザイン相談・カウンセリング
デザイン相談・カウンセリングは、クリエイティブの力を活用したい中小企業向けのサービスです。
担当コーディネーターがヒアリングを行って、無料サポートをしてくれます。
デザインを外注したことがない方でも、デザイナーとの仕事の進め方を教えてくれるので、安心してデザインを依頼することができます。
相談は原則として3回までですが、継続でコンサルティングを受けられます。
また、必要に応じてデザイナーやデザイン事務所とのビジネスマッチングも行っています。
ビジネスマッチングでは、約450社の中から原則として3社の紹介を受けることができます。
累計1,000件以上のマッチング実績があり、大阪府以外に軸をお持ちの企業の方も利用可能です。
「大阪市に軸を置いて活動しているデザイナーを探したい」とお考えの方にピッタリです。
もしマッチングが成立しなかった場合には、追加で1~2社の紹介を受けられるケースもあります。
デザインコンサルティング
デザイン相談の利用は無料ですが、必要に応じて有料のデザインコンサルティングを受けることも可能です。
実務経験豊富なプロが、会社や工場などの現場に出向き、具体的なプランをアドバイスしてくれます。
費用は1回あたり10,000円(税込)で、大阪近郊で2時間程度となっています。
デザイン人材育成
OCDではデザインビジネスに関する講座を開催したり、インターンシップの実施など、人材育成に力を入れています。
子ども達がデザインに触れる機会を創出する「こどもデザイン」や、学生グループが新商品を提案する「産学連携ものづくりデザインサポート事業」など、新しい才能の育成も積極的に実施。
セミナーや講座は、各分野のスペシャリストが講師を務めており、さまざまな課題をデザインの力で解決できる人材の育成を目指しています。
デザイナーバンク
デザイナーバンクに登録しているデザイン事務所・個人を、「ビジュアルデザイン分野」「プロダクトデザイン分野」「スペースデザイン分野」の3つに分けて検索できるサービスです。
50音による検索の他、フリーワード検索にも対応しています。
一覧表示では、デザイナーによる自己アピールの他にHPも掲載。
デザイン事務所だけではなく、個人のデザイナーも登録しているので、希望に合ったデザイナーを探すことができます。
HP経由で直接連絡を取ることが可能なデザイナーの方もいらっしゃいますが、詳細な情報提供を受けるためには、ODCのコーディネーターに照会する必要があります。
そのため、デザイナーの紹介を希望される方は、デザイナーバンクで検索をする前にコーディネーターに相談するのがお勧めです。
クリエイター登録はWEB上で無料で行うことができるので、掲載を希望されるクリエイターの方は、ぜひ利用してみてくださいね。
一般財団法人大阪デザインセンターの制度や取り組み、クリエイティブ支援とは? まとめ
大阪市は、官民問わず多彩なクリエイター支援が見つかる地域です。
今回はその中でも特に歴史のある、「一般財団法人大阪デザインセンター」をご紹介しました。
OCDには、クリエイターとして活躍している方だけではなく、クリエイティブの力を活用したい方にも嬉しいサポート制度が整っています。
コンサルティングにも力を入れており、ビジネスマッチングの実績も豊富なので、大阪市のクリエイターをお探しの方にピッタリです。
大阪市に軸がない企業でもビジネスマッチングを利用することができるので、大阪進出をお考えの方や大阪のクリエイターをお探しの方もぜひご活用ください。