オリンピック開催が近付いて来ましたね。
オリンピックは開催前から、ワクワクして来ませんか?
開催地の決定やロゴ・関連グッズの発表など、テレビ番組も特別番組を組むこともありますよね。
今回は、オリンピックのピクトグラムの変遷に焦点を当ててご紹介していきます。
目次
ピクトグラムとは
非常口、禁煙、車椅子のマークと言われたら、みなさんぱっと頭に浮かびませんか?
日常でも様々な場所で見かけると思います。
言葉が分からなかったとしても見ただけで何を意味しているかが分かる、この絵文字のことを「ピクトグラム」または「ピクトグラフ」と言います。
このピクトグラム、発祥は1964年の東京オリンピックなのはご存知でしたでしょうか。
オリンピックでは、世界中から様々な国籍の外国人が日本に来ます。
その外国人と日本人のコミュニケーションを円滑にすることを目的に、ピクトグラムは開発されました。
2020年 東京オリンピックピクトグラム
画像引用元:東京2020オリンピックスポーツピクトグラムの発表について
先日、2020年の東京オリンピックで使用するスポーツ用のピクトグラムが発表されました。
ご覧になった方もいらっしゃることでしょう。
全33競技50種類の躍動感が感じられるスタイリッシュなピクトグラムです。
メインカラーは、エンブレムブルーという紺色。
紅・藍・桜・藤・松葉という日本の植物の色をサブカラーにしています。
参考動画:東京2020オリンピックスポーツピクトグラム
参考動画:東京 2020 オリンピックスポーツピクトグラム コンセプトムービー
過去大会から見たピクトグラムデザインの変遷
誰もが見てすぐ理解出来るシンプルな絵文字、ピクトグラム。
1964年の東京オリンピックで採用されて以降、ピクトグラムは世界中で使われるようになりました。
ここで、スポーツ用のピクトグラム変遷を辿ってみましょう。
①2016年リオデジャネイロ
カリオカ(リオデジャネイロ市民/サンバに似たブラジルのダンス・音楽)の景観の曲線にインスパイアされたという、ピクトグラム。
人以外のモチーフを細く、滑らかな曲線で描いています。
ルーローの三角形(各底辺を膨らませたような形)から更に角を削ったようなもので囲ってあるのが特徴です。
パラリンピック競技にも個別ピクトグラムを作ったのは、この時が初めてのことでした。
②2008年北京
古代文字の「篆書体(てんしょたい)」からデザインされたそうです。
私たちの身近なところだと、日本銀行券(お札)に捺されている印鑑の書体がこの篆書体です。
文字から作られたピクトグラムというのが、漢字発祥の中国らしさを表しているようです。
③2000年シドニー
先住民アボリジニが使用していた狩猟道具「ブーメラン」をモチーフにした、ピクトグラム。
足や手がブーメランの形になっているのがとてもユニークです。
④1996年アトランタ
古代ギリシャの陶器に描かれた人々をモチーフにしているそうですが、どのピクトグラムより現実的な人間の姿を描いています。
⑤1992年バルセロナ
開催地のバルセロナは、ガウディのユニークな建築物が有名な芸術家の街。
胴体を省き、頭と足と手だけでアーティスティックに表現されたピクトグラムから、芸術家の街らしさが伝わってきます。
⑥1968年メキシコ
メキシコというとカラフルなイメージがありますが、この時のピクトグラムもカラフルでした。
アスリートの身体の一部やスポーツで使用する器具の一部を切り取ったデザインは、スマートフォンのアプリにも使われそうなシンプルさと分かり易さがあります。
⑦1964年東京
シンプルにスポーツ時の身体のシルエットからデザインされています。
2020年は色にもこだわりが出ていますが、この時はモノトーンでした。
オリンピックピクトグラムの変遷 まとめ
それぞれ開催地らしさが表れているピクトグラムでしたね。
エンブレムやマスコットは国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会の承認を得れば良いが、ピクトグラムは各国際競技団体の許可も必要で「こんな競技ポーズはありえない」などと注意されることが頻繁にあり、難作業が予想される”
そうで、作り方や表現なども変わってきているようです。
次回の2020年東京オリンピックは、ピクトグラムにも注目してみませんか。
画像引用元:The Sports Pictograms of the Olympic Summer Games from Tokyo 1964 to Rio 2016
参考:1964年の東京から2016年のリオまでのオリンピックのピクトグラム
東京2020オリンピックスポーツピクトグラムの発表について