デザイン紹介

缶詰の常識を覆す?!パケ買いしたくなる缶詰ラベルデザインをご紹介

5、6年前からじわじわとブームとなっている缶詰。

最近ではアウトドア人気や防災対策のために、缶詰を日頃から常備しているご家庭も多いのではないでしょうか。

昨今、缶詰は味だけではなく、ラベルも進化しているのをご存知ですか。

今回は日本で人気の缶詰ラベルと共に、思わずパケ買いして、他人に自慢したくなるようなカワイイ缶詰ラベルデザインをご紹介しましょう。

缶詰ブーム到来で缶詰業界が変化

2002年に大阪に缶詰バーが登場してから、それまで非常食的な扱いをしてきた缶詰が、一気にグルメな食べ物として進化し、脚光を浴びました。

お酒のおつまみだけではなく、缶詰を使ったレシピも話題になり、スーパーやコンビニエンスストアには、ありとあらゆる種類の缶詰が並ぶように。

以前からツナ缶やサバ缶などの魚の缶詰や、やきとりやコンビーフなどの肉の缶詰、そして桃やパイナップルなどの果物のものはよく見かけていたと思います。

しかし防災対策として備蓄のために、パンやスイーツの缶詰まで登場するようにもなったのです。

同時に素材や味のバリエーションが豊富になりました。

高級素材を使っているものや、フランス料理やイタリア料理の味付けをしているものなど多種多様です。

今となっては、缶詰が食卓にはなくてはならないものとなった人も多いのではないでしょうか。

日本で最初の缶詰ラベルはやっぱり…?

グルメでもあり、健康志向でもある日本人に人気がある缶詰といえば、「サバ缶」。

昨今の健康志向傾向により、これまで魚の缶詰の代表格でもあったツナ缶の生産量を抜き、代表の座を奪ってしまったのです。

現在では、サバ缶とツナ缶が缶詰の2大巨頭ともいえます。

では日本で最初に作られた缶詰は何だったのでしょうか。

約200年前にフランスで缶詰製造の原理が発明されてから、約50年が経った1871年。

長崎でフランス人の指導者のもと、イワシのオイル漬缶詰が作られたのが始まりといわれています。

その後、まもなく1877年に北海道石狩市において、日本初の缶詰工場が誕生します。

石狩での缶詰工場では、当初鮭の缶詰を製造していたそうです。

のちに、昭和の時代以降は、鮭だけではなく、カニやマグロ、イワシやみかんといった缶詰も生産されるようになりました。

当初は輸出品として缶詰を生産していたこともあり、缶詰ラベルには日本語だけではなく英語でも記載されるなど、現代のラベルデザインに比べて高級品らしいデザインとなっています。

世界の缶詰ラベルデザインご紹介!

世界で缶詰が誕生して約200年。

そして、日本に誕生して約150年。

世界では色々な種類の缶詰が存在し、その地域に住む人々の食卓を豊かにしています。

世界の缶詰の中には、缶詰の中身だけではなく、缶詰ラベルのデザインにこだわっているものがあるのをご存知でしょうか。

デザインがかわいので、海外旅行へ行ったら思わず手に取って買ってしまうかもしれません。

かわいいデザインの缶詰であれば、もらった人もきっと喜ぶのではないでしょうか。

では、海外のかわいい缶詰ラベルデザインをご紹介します。

海外旅行へ行って、この缶詰を見つけたら、パケ買い間違いなしです。

フランス la belle-iloise

フランスのノルマンディ地方の港町、オンフルール。

旧港のまわりには、木組みの建物が並び、どこを撮っても絵葉書になりそうな、かわいらしい港町です。

港町であるため、魚介類が豊富なことから、イワシやマグロ、サバを使った缶詰がお土産品として売られており、観光客から人気を博しています。

スタンダードなオイル漬だけではなく、トマト味やハーブ味など味のバリエーションも豊富なうえ、カラフルなラベルデザインが観光客の心をつかんでやみません。

la belle-iloise

ポルトガル Conserveria de Lisboa

ポルトガルのリスボンで1930年に創業した缶詰店。

創業当初はジャムの販売が主でしたが、1942年に魚の缶詰製造に移行しました。

現在ではイワシやマグロ、サバの他、タラやイカなど、さまざまな素材でバリエーション豊かな味のオイル漬けや、ムースを提供しています。

このお店の店内は創業当時と変わらずに1930年代のまま。

缶詰のラベルデザインも同じく1930年代を思わせるクラシックなデザインです。

Conserveria de Lisboa

日本だって負けてない!進化系ラベルデザインがある!

海外の缶詰ラベルのデザインをご紹介しましたが、日本だって負けてはいません。

日本で多くの缶詰ラベルのデザインは、その中身を表したものが大半を占めていますが、その中でも斜め上をいく、進化系のラベルデザインがあるのです。

海外のデザインに負けず劣らず、かわいいデザインなので、思わずパケ買いしてしまうのではないでしょうか。

また、パーティなどでのちょっとした手土産にも喜ばれることうけあいです。

38 CAN BAR(八戸サバ缶バー)

画像引用元:八戸サバ缶バー|八戸前沖さばで巡る世界のグルメ旅

魚の缶詰の代表格である「サバ缶」。

数あるサバ缶の中で、青森県八戸市のお土産品として、今話題のオシャレなサバ缶があるのをご存知でしょうか。

八戸港で水揚げされた、こだわりの「八戸前沖さば」を使った缶詰で、味の種類は7種類。

このサバ缶のネーミングの中に「BAR」という言葉が含まれているのは、バーでいろいろなお酒を楽しむように、7種類の味のサバ缶をいろいろな場で楽しんでほしいとイメージして作られたからだそうです。

缶詰のラベルデザインには、サバの横顔をあしらったかわいいデザインが。

ちなみに、この缶詰のラベルデザインは地元八戸の方が行っています。

八戸の会社が作った、地元のサバを使ったサバ缶。

オール八戸で作られたサバ缶は、八戸土産の定番となりつつあるようです。

kippis 北欧缶詰

画像引用元:マルハニチロ株式会社

缶詰は中身だけでなく、デザインでも勝負する時代にきているのかもしれません。

スーパーやコンビニエンスストアで、「かわいい!」と思わず缶詰を手に取ってしまったことはないでしょうか。

ファッション雑誌で有名な株式会社宝島社と、水産加工食品で有名なマルハニチロ株式会社のコラボで誕生した「kippis 北欧缶詰」。

kippisは宝島社が開発・プロデュースする北欧デザインのライフスタイルブランドです。

今までも数々のメーカーとのコラボ商品を生み出してきました。

この北法缶詰は、北欧で良くだべられるニシンの缶詰。

カラフルな街並みや花々のデザインを採用したことで、缶詰を日頃食べることがない若い世代からもインスタグラムなどのSNSによる投稿で人気となっています。

缶詰から派生して、こんなものまで?!

海外と日本のかわいい缶詰ラベルデザインをご紹介してきました。

さらに日本には、缶詰から派生して、こんなかわいいものまで商品化されているのです。

ではさっそくご紹介しましょう。

缶詰リング

画像引用元:ネイチャーテクニカラー公式

2019年4月、現代アートユニット「現代美術二等兵」のふじわらかつひと氏がTwitterで、この缶詰リングの写真を投稿。

すると、瞬く間に話題に。

缶詰をそのまま小さくしただけのデザインなのに、こんなにかわいらしいのは、なぜなのでしょう。

指輪ほどの小さなサイズにすることで、缶詰のラベルデザインが現代アートにも見えてきます。

Twitterの反響を受けて商品化され、8月にはカプセルトイとして販売されています。

この缶詰リングのデザインは、マルハニチロ株式会社の缶詰そのまんま。

同社の人気缶詰をラインナップにしたこのリングは、ライセンス契約も交わしているそうで、マルハニチロ株式会社お墨付きの商品です。

缶詰の常識を覆す?!パケ買いしたくなる缶詰ラベルデザインをご紹介 まとめ

日本国内における缶詰や瓶詰、レトルト食品を取り扱っている企業は約380社(2019年10月4日時点)もあります。

多くの缶詰の中から消費者に手に取ってもらうためには、中身の美味しさだけではなく、缶詰ラベルデザインも大切です。

今までの缶詰デザインの常識を覆すようなデザインが消費者の心を惹きつけ、購買意欲を高めるのは言うまでもありません。

今後、そのようなデザインの缶詰が増え、缶詰ブームが続いていくことを期待しています。