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文化庁が制定した「自由利用マーク」とは?種類やCCとの違いとは

文化庁が制定した「自由利用マーク」とは?種類やCCとの違いとは

写真やイラストなどの著作物には、必ずといって著作権という権利がついてまわります。

著作物を利用したい場合に、なかなか著作者と連絡を取ることができずに利用を断念してしまうこともあるのではないでしょうか。

そのようなことを想定して制定された「自由利用マーク」とは、どのようなマークであるのかをご紹介しましょう。

自由利用マークとは?

自分の考えや気持ちを作品として表現したものを著作物と言い、創作したその時から著作権は発生しています。

著作物は美術、音楽、文芸など多岐にわたりますが、著作権が発生している著作物を無断で使用すると罰則があることは皆さんご存知のことでしょう。

著作権は著作者の死後70年間は有効です。

こうした作品を利用したいと考えている時に、果たして著作権が有効なのかどうかは素人判断では難しいのではないでしょうか。

また許可を得たくても、どのように許可を得ればよいかわからないこともしばしばです。

そのため、結局のところ利用するのを諦めてしまったという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

多くの人がそのような経験をしないために、文化庁が2003年に制定したのが「自由利用マーク」です。

これは著作物を利用することに対して「著作者が望む利用方法の範囲内で自由に使っても良い」という意思を表示するためのマークです。

自由利用マークは3種類あり、利用方法についてはマークによって異なります。

自由利用マークを活用することで、より多くの人が著作物を利用できるようになるため、著作者は自らの作品広く知ってもらうためのきっかけを作ることができるでしょう。

上手く活用すれば、世の中で注目を浴びる可能性もあるのです。

では、その3種類の自由利用マークについてご紹介していきましょう。

「プリントアウト・コピー・無料配布」OKマーク

「プリントアウト」「コピー」「無料配布」のみを認めるマークです。

著作物の変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案などについての利用は認められていません。

「障害者のための非営利目的利用」OKマーク

障害者が使用することを目的としている場合に限り、「コピー」「送信」「配布」などの非営利目的の利用を認めるマークです。

障害者が使用することを目的としているのであれば、著作物の変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案などの非営利目的の利用も可能です。

「学校教育のための非営利目的利用」OKマーク

学校の教育活動において使用することを目的としている場合に限り、「コピー」「送信」「配布」などの非営利目的の利用を認めるマークです。

学校教育のために使用することを目的としているのであれば、著作物の変更、改変、加工、切除、部分利用、要約、翻訳、変形、脚色、翻案などの非営利目的の利用も可能です。

マークを著作物へ使用する時のチェックポイント

文化庁で制定しているのだから、著作物には必ず自由利用マークを付けなければならないのかというと、そういうわけではありません。

著作者の意思でマークを使用するかの判断が必要です。

反対に、著作者が何でもマークを付けられるというわけではありません。

また、誤って異なる種類のマークを使用してしまった場合でも、マークの変更や撤回などはできません。

マークを使用する前には、各マークの内容を十分に理解したうえで使用するようにしましょう。

では、マークを使用する時のチェックポイントを挙げていきましょう。

  1. マークは自らの著作物のみ使用可能
  2. マークの変更、撤回、無効は不可
  3. マークに期限の設定可能
  4. 動画や音楽など他人の権利が関係する著作物は使用不可
  5. ホームページなどの編集物には、コンテンツ(部品)ごとにマークを使用する必要がある
  6. 写真など他人が写っている著作物にマークを使用する場合には、る全員からの同意が必要
  7. 著作者は、どの著作物にどのマークが使用されているのかを記録する必要がある
  8. 著作物の権利を譲渡する場合には、マークの使用が継続して有効となるような契約を行う必要がある

マークの入手方法

マークは3種類すべて、文化庁のホームページから入手することが可能です。

WindowsとMacでダウンロード方法が異なるため、ホームページを参考にしてください。

なお、マークを使用する場合には著作物の利用者に向けて、マークの内容を提示する必要があるため、マークとあわせて文化庁のホームページアドレスをダウンロードすることとなります。

著作物へマークを貼付する場合には、ある程度のスペースの確保が必要でしょう。

入手先はこちら

マークのある著作物を利用する時のチェックポイント

他人の著作物を利用したい場合に、その著作物に自由利用マークがついていた時のチェックポイントをご紹介しましょう。

著作物にはマークとともに文化庁のホームページアドレスが記載されています。

また、そのホームページアドレスのすぐ上に「利用の際には必ず下記サイトをご確認ください」とガイドがあるため、そのホームページアドレスからアクセスしていることを前提にチェックポイントを挙げていきましょう。

  1. マークの内容を理解する
  2. マークの期限が設定されている場合には期限内の利用かを確認する
  3. 著作者の名前が表示されている場合には利用に際して名前の記述が必要
  4. 著作者および著作物の社会的評判や名誉を傷つける目的での利用は不可
  5. マークの位置があいまいで、どの著作物がマークの対象かが分からない場合には著作者に確認が必要
  6. 利用者の利用方法がマークの目的や利用範囲内であるのかが分からない場合には著作者に確認が必要
  7. マークが不正に付けられているのではないかと不審に思った場合には著作者に確認が必要

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとの違い

中には「自由利用マーク」と「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」は同じではないかと思われる人もいるかもしれません。

「自由利用マーク」は日本国内の著作物に限りますが、「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」は世界各国の著作物が対象となっています。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスにおけるマークは以下の4種類となります。

  1. 著作権者の表示
  2. 改変禁止
  3. 非営利
  4. 継承

自由利用マークの内容や利用方法の範囲という点で相違しているといえるのではないでしょうか。

文化庁もクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを支持

実際のところ、世界各国で利用されている「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」が周知されていることや、自由利用マークを使用しているのはプロではなくアマチュアであることなどから、自由利用マークはあまり普及していません。

2013年には普及の可能性が低いと判断し、反対に民間ライセンスである「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」を支援すると表明しています。

しかしながら、2019年の現在においても、文化庁のホームページには自由利用マークの内容だけではなく、入手方法のページが存在していることから、可能性は低いながらも、文化庁自ら制定した自由利用マークの普及を密かに望んでいるのかもしれません。

文化庁が制定した「自由利用マーク」とは? まとめ

文化庁の遺産となってしまった「自由利用マーク」。

このマークを付けた著作物がどの程度あるのかは想像ができませんが、もし見かけた場合には文化庁のホームページを見て、利用方法を確認したうえで利用するようにしましょう。