自治体の取り組み・民間サービス

知っておきたいクリエイター支援〜民間の協業支援編〜【2020年】

知っておきたいクリエイター支援〜民間の協業支援編〜【2020年】

デザインのコト。では国や自治体、また民間企業などによるクリエイター支援の情報をご紹介しています。

今回は番外編として、民間のサービス・支援の中でも、民間企業が有償で行っている協業に関する支援をご紹介します。

「クリエイターに仕事を依頼したい」とお考えの方に嬉しい支援がありますので、ぜひ参考になさってください。

※情報は2019年12月9日時点のものです。

MTRL(マテリアル)

株式会社ロフトワークが手掛けている、FabCafeによるサービスです。

素材メーカーとクリエイターの共創を支援して、イノベーションを生み出すことを目的としたグローバルプラットフォームとなっています。

取り扱っている素材は、伝統工芸素材や一般的な素材だけではなく、最先端のテクノロジーが搭載されたものまで多岐に渡ります。

Webサイトを通した情報配信や、FabCafeでのサンプル展示、ミートアップやワークショップなどの交流活動を通して、素材メーカーとクリエイターの出会いやイノベーションをサポートしています。

オープンイノベーションパック

クリエイターとの協働をお考えの企業のためのプログラムです。

3万人を超える多彩なクリエイターとのつながりを活かし、「共創活動に興味があるけど、どうやってスタートすればいいか分からない」という企業を全面的にサポートします。

利用は有償で300万円(税別)です。

別途オプションが設けられており、ニーズに合わせて柔軟な設定が可能です。

「ミニハッカソン」は、MTRLに集っている多彩なクリエイターたちとともに、アイディアを生み出し試作を行う1日のプログラム。

オープンイノベーションパックウィ利用すると、ミニハッカソンの企画・運用を始めとした多彩な阿ポートを受けることができます。

また、素材の魅力をプレゼンテーションする「Material Meetup」や、月間6,800人が訪れているショウルームとWebサイトで素材を展示、FabCafeをワークスペースとして利用することも可能です。

オープンイノベーションパック

MTRL

大阪市イノベーション拠点立地促進助成制度認定拠点「Garage Minato(ガレージミナト)」

成光精密株式会社が大阪市港区で運用している、研究者やベンチャー企業のアイデアを具現化するためのプラットフォームです。

ものづくりのスピードを加速させるためにに、1階に工場(ものづくり空間)、2階にアイデア空間を持っているオープンイノベーション拠点です。

単にものづくりを行うだけではなく、町工場同士の技術共有や、技能の伝承そして協働を行う場所として、これからのものづくりエコシステムの創造を目指しています。

プロジェクト利用形態

利用プランは以下の3つに分かれています。

プランA:100,000円

エンジニアやパートナーエンジニアによる技術相談を、2時間以内で月4回受けることができます。

また、無料で大阪テクノマスターセミナーへの参加ができ、各種セミナーへの参加も可能です。

専有スペースの利用も相談に応じてくれます。

プランB:50,000円

技術相談を、2時間以内で月2回受けることができます。

無料で大阪テクノマスターセミナーへの参加ができ、各種セミナーへの参加も可能です。

プランC:15,000円

技術相談を、2時間以内で月1回受けることができます。

無料で大阪テクノマスターセミナーへの参加ができ、各種セミナーへの参加も可能です。

ものづくりのために、協働先を探している方にピッタリなプロジェクトです。

アイディアを形にしたいクリエイターや、ものづくりのために優れた技術力を持つ起業をお探しの方は、ぜひ注目してみてください。

Garage Minato(ガレージミナト)

Sony Startup Acceleration Program(SSAP)

SONYが起業ノウハウや開発環境を創業希望者に提供し、新規事業の立ち上げから販売、そして拡大までをサポートする取り組みです。

クリエイターのビジョンを実現するとともに、イノベーションエンジニアとして、よりよい社会を創ることを目的としています。

スタートアップだけではなく、大企業の新規事業も対象にしているスケールの大きなプロジェクトです。

応募資格は個人・企業を問いません。

支援の対象になる事業内容に制限はなく、アイディアや企画の段階で申し込みを行うことも可能です。

費用は、事業ステージや支援内容、その他条件などに応じ、個別に見積もりや相談があるそうなので、気になる方は問い合わせをしてみてください。

プログラムの内容

Sony Startup Acceleration Programは、アイディアの創出から形にするだけではなく、アイディアを世に出し、事業をスケールさせるための多彩なバックアップを行っています。

SONYグループ各社だけではなく、他者や自治体などのリソースを適切に活用し、ニーズに合わせたサポートを提供。

創業や商品の試作から販路の拡大まで、一貫してサポート行ってくれるサービスは数多くみられますし、無償で利用できるサポートも。

しかし、日本を代表する企業であるSONYの持つ、ノウハウや技術そしてデザインの支援を受けることができるのは、嬉しいポイントといえます。

Sony Startup Acceleration Program(SSAP)

【その他】特定非営利活動法人クリエイター支援機構

民間企業ではありませんが、クリエイター・発注企業双方にとって嬉しいサポートを行っているのでご紹介します。

特定非営利活動法人クリエーター支援機構は、若手デザイナー・クリエーターに対して活躍する場所を提供するだけではなく、成長を助け育成を手掛けているNPO法人です。

営利を目的としていない団体ですが、活動趣旨に賛同してくれる会員を募集しています。

会員はランク分けされており、入会金は個人の場合500円、団体の場合は3,000円です。

年会費は、個人1,500円~団体10,000円~に設定されています。

詳しくは「入会のご案内」でご確認ください。

3つの事業部の活動

デザイン事業部では「企業・団体・個人等とクリエイティブワークの協働による職業能力向上を図る事業」と「クリエイティブ・デザイン関連に関わるコンサルティング事業」を行っています。

協業を推進するだけではなく、デザインコンサルティングも手掛けており、発注企業が安心してクリエイティブな仕事を依頼することができます。

クリエーター育成事業部では「職業能力向上講座・独立起業セミナー事業」と「イベント企画参加・自主制作物販売促進事業」を実施。

若年デザイナーの業務内容や就労に関する心のケアや相談活動も行っています。

またコミュニケーション事業部では、「デザインの視点から地域・社会との関わりや役割を啓蒙する事業」によって、地域の子どもや保護者を対象として、ものづくりやデザインの楽しさを伝えるイベントを開催しています。

クリエイティブの力をいかし、最大限に活用するためには、クリエイター・発注企業双方への支援が不可欠です。

こうしたプロジェクトを活用することで、受注・外注ノウハウを持たない方でも、安心して仕事に取り組むことができます。

特定非営利活動法人クリエイター支援機構

知っておきたいクリエイター支援〜民間の協業支援編〜【2020年】 まとめ

民間企業が有償で行っている協業に関する支援をご紹介しました。

有償の支援ではニーズに即したより細かな支援を受けることができます。

国や自治体による支援や民間の無償支援と上手に組み合わせることで、コストを抑えることも可能です。

クリエイターに仕事を依頼したい方は、ぜひご紹介した取り組みに注目してみてくださいね!