以前お伝えしたように、大阪府大阪市では、官民を問わず多彩なクリエイター支援が行われています。
大阪府は全国でも屈指のクリエイターが集結しているエリア。
2025年に万博開催が決まっている大阪の地は、再開発ラッシュの真っただ中にあります。
そんな中で、デザインの力を活用し、地域活性化を目指す試みが行われているのをご存じでしょうか。
今回は、デザインの力がどんな形で活用され、どんな風に地域活性化に役立っているのかをご紹介します。
大阪に軸を置いて活動しているクリエイターの方だけではなく、クライアント企業の方もぜひご一読ください。
※情報は2020年2月26日時点のものです。
目次
CREATIVE OCTOBER UMEDA
CREATIVE OCTOBER UMEDAは、大阪・梅田で街や人の魅力を打ち出す新プロジェクトです。
株式会社ワンオーが主体となって2019年10月にスタートしました。
2019年10月は以下の5つのイベントが開催されました。
UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA
2015年にスタートしたイベントです。
「大阪からアジアへ、アジアから大阪へ」をモットーとしており、アジア各国からクリエイターの作品が集まります。
クリエイターが直接プレゼンテーションを実施して、オーディエンスやレビュアーと直接触れ合うことができる、新感覚のアートフェアです。
UNKNOWN ASIA 2020
2019年には、日本国内だけではなく東南アジアを中心とした10の国と地域から290組ものアーティストが集結した、大阪発の国際アートフェア「UNKNOWN ASIA」。
2020年には、グランフロント大阪を舞台に、10月16日~18日の3日間開催することが決定しています。
5月8日まで出店エントリーを受け付け、その後出展審査を行います。
出展申し込みが早い順から早期割引で出展料の割引を受けることができるので、興味をお持ちのアーティストの方はぜひ早めにエントリーをしてくださいね。
UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA
BECAUSE This is it Osaka
2019年に初開催された「Because This is it OSAKA」は、ファッション・デザイン・アート分野などのクリエイターが一堂に介するイベントです。
展示や販売だけではなく体験も可能で、若手クリエイターが国内外にはばたくための機会を提供し、新しい文化と芸術の創出を目指しています。
2014年に始動したカレーパーティー「wanna eat CURRY(ワナイートカレー)」や、「大阪古着祭」を同時開催しているため、食やファッションを愉しむこともできます。
出展一覧には、画像だけではなくブランドコンセプトや連絡先が明記されているアーティストやブランドも。
気になるクリエイターの作品を購入したり連絡を取ったりすることも可能です。
大阪でのビジネスチャンスをつかみたいクリエイターだけではなく、大阪発の新しいクリエイターに出会いたい方にお勧めです。
SMORGASBURG大阪
NY・ブルックリンで1年を通して毎週末開催されている「スモーガスバーグ」と提携。
大阪を舞台に活躍している食のクリエイターが集まるイベントです。
本場では、食のクリエイターのスタートアップ支援の場としても知られています。
3回目を迎えた2019年は、「投票によって選ばれた出店者が、NYでの出店権利を獲得できる」というチャンスが提供されました。
「The CITY.」-社会を彫刻せよ-『2119』
古くからの街並みが残る中津3丁目の商店街を舞台にした、コンセプチュアルアートイベントです。
新しいクリエイティブの発信の地として、多彩なプロジェクトが行われている中津3丁目。
そんな2119年の中津の街を題材に、「自分自身がいない世界でも後世に残したいものは何か?」というテーマを掲げ写真を公募し展示しました。
中津の街を舞台にした社会彫刻のコンセプチュアルアートイベント「The CITY. -社会を彫刻せよ-」『2119』を開催
イコール=フェスティバル イン 中崎町
「イコール(=)フェスティバルin中崎町2019」は、9日間を通して行われたアート・ファッション・フードのお祭りです。
昭和の香りが色濃く残る中崎町を舞台に、約80店舗が参加。
さまざまな感性や価値、そしてモノがイコール(=)になるイベントで、「ショップイベント」や期間限定の「中崎町アートギャラリー」など、多彩な催しが行われました。
此花アーツファーム
かつては臨海工業地域として発達した此花区の住宅地・繁華街として知られた活気のある街も、相次ぐ工場の海外移転や高齢化の進行によって、空き家が目立つようになりました。
そんな大阪市此花区の梅香・四貫島エリアを舞台に、街の再活性化を目指すプロジェクトです。
民間企業やNPO法人で運営されている此花アーツファーム事務局が、地元の不動産会社と協働し、「夢を持った若者を応援する街 梅香・四貫島」をテーマに設定。
アーティストやデザイナーといった、クリエイティブな活動を志している若者が集まる仕掛けづくりと、それらの活動が地域で連鎖することによって町の魅力へとつながり広がる環境(場)づくりに取り組んでいます。
北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ(KCV)
大阪市住之江区にある北加賀屋エリアを、創造性あふれる魅力的なまちに変えていくために2009年にスタートしたプロジェクトです。
大阪港に繋がっている木津川沿いの名村造船所大阪工場跡地を中心として、地下鉄「北加賀屋」駅の北エリアに点在している空き物件や空き地を対象とし、アーティスト・クリエイターがアトリエやオフィス等を開設・運営できるようにバックアップ。
「芸術・文化が集積する創造拠点」として新たな一歩を踏み出すために、アートを切り口とした多彩な活動を実施しています。
大阪観光局公式サイトでは「新しいアートの聖地、北加賀屋のまち 」として、ウォールアートが紹介されており、取り組みは着実に成果をあげています。
北加賀屋クリエイティブファーム事業(通称:みんなのうえん)
北加賀屋エリアの空き地を活用し、コミュニティを活性化させるために、アートと農を組み合わせたプロジェクトです。
畑を借りるだけではなく、キッチンやサロンなどのスペースを借りたり、料理教室やワークショップに参加したり、ケータリングを利用したりすることができます。
「みんなののうえん北加賀屋」と「みんなののうえん寝屋川」の2か所があります。
【番外編】大阪芸術事情
大阪市経済戦略局文化部文化課が運営している「大阪芸術事情」。
大阪市の平成28年度「地域などにおける芸術活動促進事業」の一環であるアンケート登録サイトです。
大阪市内に住んでいたり、大阪市内に軸を置いて活動しているアートやクリエイティブに関わる方が、どの地域でどんなことを考えて、どんなことをしているかをリサーチするために立ち上げられました。
各区に1名ずつ登録されている「24区モデル登録アーティスト・クリエイター」と、区別で登録者を検索することができます。
そのため、アンケートサイトではありますが、どの区にどんなアーティストやクリエイターが軸を置いて活動をしているのか知ることができます。
大阪芸術事情では、大阪に関わっていきたい方や、大阪とのかかわりに興味がある方が登録対象です。
クリエイターとして活動している方だけではなく、クリエイターをお探しの方にもピッタリです。
デザインの力で地域活性化!大阪府大阪市の取り組みやイベントをご紹介 まとめ
大阪市では、多彩なエリアでアートやデザインの力を活用して地域活性化を目指すプロジェクトが進行しています。
アートやデザインそしてクリエイティブの力を高く評価し、積極的に人材の受け入れを行っている大阪市。
今後もクリエイターから注目を集め続けるエリアといえそうです。
デザインのコト。では、今後も大阪市の取り組みをご紹介していきますので、ぜひチェックしてください。