新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自粛生活を送っていたクリエイターの方も多いのではないでしょうか。
おうち時間を過ごす中で自分を見つめなおしたクリエイターの方も多かったと思います。
そこで今回は、クリエイターに役立つ「セルフブランディング」に触れます。
必要性を感じていながらも、なかなか手を出せなかった方は、この機会にぜひセルフブランディングに取り組んでみませんか。
ビジネス面を意識したセルフブランディングをご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
※情報は2020年5月3日時点のものです。
目次
セルフブランディングとは
セルフブランディングとは、「自分自身を商品とし、その商品価値を高めていくこと」です。
ここで注意したいのが、ブランディングは「自分を良く見せるためのもの」ではない点です。
まずは、「自分のできる価値提供」を考えてみましょう。
そして、「それを魅力的に伝わるように一貫性を持って情報配信をする」ことも大切です。
セルフブランディングをすることで、他者との差別化を図り、価格をコントロールすることができるようになります。
また、ブランディングによって相手に良いイメージを育てておくことができるので、ビジネスをスムーズに進めやすくなるのもメリットのひとつです。
自分のできる価値提供を考える
「価値提供」と聞くと、凄いことをアピールしようと考えてしまう方も多いのですが、自分にとっては普通であることが、他人にとっては価値のあるものというケースも沢山あります。
ないものを数えるのではなく、まずは自分のできることを探すことから始めてみましょう。
例えば「方言が話せる」ことは、その地方出身の方にしか発揮できない価値です。
また「日本語が話せる」ことだって、海外の方から見れば素晴らしい価値といえます。
当たり前に感じられることこそ価値を持つのだと気が付くことが必要です。
そのためには視野を広げ、自分の内面だけではなく外に目を向けてみましょう。
人は誰もが生きているだけで価値を持つ存在なのです。
自分の強みの探し方
自分の強みを探す際には、以下のポイントに注目してみましょう。
本質的なもの
「本質的なもの」は、変化することがないもののことを指します。
例えば身長や家族構成、「努力型」などの性格や性質です。
好きなこと
好きなことに対して情熱を傾けている方も多いと思います。
仕事に限らずプライベートでもいいので、好きなことを沢山あげてみましょう。
好きなことに取り組んでいると、モチベーションを高く保つことができますよね。
「自然に継続することができる」好きなことは強みになるのです。
得意なこと
絵を描くこと、掃除をすることなど、得意なことを考えてみましょう。
思いつかない場合には、人から褒められたり評価されたりしたことを思い出してみてください。
大きな成果が得られたこと
人生で得られた大きな成果を考えてみましょう。
その際、具体的な数値をあげることが大切です。
「誰もが必ず評価をしてくれる素晴らしい実績」がなくても、気にする必要はありません。
他人にとっては価値があったり、そこに至るまでの過程や学びには得難い経験があるからです。
苦手を克服したこと
誰でも苦手なことがあるものです。
それを克服した経験も強みになります。
どうして苦手だったのか、どうやって克服したのかも考えてみましょう。
探した強みを「掘りさげてみる」
探した強みを深堀してみましょう。
・強みの理由
・そう思ったきっかけ
・実体験
を考えてみましょう。
「なんで?」「どうして?」と強みに問い続けて深堀をしていくことで、強みをより明確にし、磨くことができます。
ターゲットとマーケットを絞り込む
「どんな相手に伝えたいのか」「どんなことを伝えたいのか」にもしっかりと向き合いましょう。
ターゲットを研究し、より効果的なアプローチを行うことが大切です。
ターゲットやマーケットの絞り込みを行う際に、「間口が広くないとダメなんじゃないか」と考える方も多くいらっしゃいます。
けれども、不特定多数に向けてアピールを行うよりも、ターゲットとマーケットを絞り込んだ方が、より効果的です。
また競合がいないニッチなジャンルで活動すれば、クライアントはあなたを選ばざるをえませんよね。
その際注意したいのが「マーケットの規模」です。
ニッチだとクライアント企業と繋がりやすいというメリットはありますが、ニッチ過ぎると規模が小さすぎて、ニーズがほとんどないケースも珍しくありません。
マーケットの成長可能性や新陳代謝なども考慮して絞り込みを行いましょう。
魅力的に伝わるように一貫性を持って情報配信する
自分の持つ価値が魅力的に伝わるように、一貫性を持って情報配信を行うことが大切です。
強みの絞り込みをし競合との差別化を行う
魅力が沢山ありすぎると、本当に伝えたいことがぼやけてしまうことも珍しくありません。
沢山あげた強みを絞り込み(ポジショニング)しましょう。
その際、「競合と差別化をする」ことを意識するのが重要なポイントです。
差別化をするためには、競合分析を行います。
同じジャンルで活動しているクリエイターを参考に、どんなことを強みにしているのか分析を行いましょう。
ただしターゲットの選定によっては、競合が多すぎる場合もあります。
例えば就職活動では、沢山の学生が自分の魅力をアピールしますよね。
その際、アピールポイントが被ってしまうケースも良くあります。
そんな中で他者と差別化を図るためには、自分のエピソードを加えて差別化を行い、魅力を発信する必要があります。
ビジネスシーンでは、差別化が上手くいかないと「価格競争」に陥ってしまいます。
競争力を高めるためにも、セルフブランディングは必要不可欠なのです。
情報配信するツールの選択
情報配信をする際には、「ツールの選択」も重要なポイントのひとつです。
例えば、ビジネスマッチングを目指すのであれば、単に自身のHPを開設するだけではなく、クリエイターマッチングサービス等の利用をした方が、クライアント企業に効果的にアプローチすることができます。
不特定多数の人に見てもらいたい場合には、情報を拡散しやすいTwitterやInstagram等のソーシャルコミュニケーションツールの活用もおすすめです。
また、名刺も効果的なセルフブランディングのツールになります。
例えば、肩書やキャッチコピーを付け加えることで、与えたいイメージを浸透させるのに役立ちます。
目的を意識して配信ツールを選んで使い分け、ターゲットに対してより効果的な情報配信を行いましょう。
一貫性を持つことの重要性
せっかくうまれた接点を無駄にしないためにも、情報配信は一貫性を持って行うことが重要です。
「どう見られたいか」を意識して、作られた自分を配信するのではなく、自己分析を基に一貫性を持った情報配信を行うことが大切です。
WEBでの情報配信は継続的に行う
気になるクリエイターのHPの更新が長らく止まっていて、最近の活動の様子が伝わってこないことは往々にしてありますよね。
もしクライアントがそのHP見たとしたら、「活動を停止しているかもしれない」と考えてしまう可能性があります。
どんなに気に入ったクリエイターでも、活動停止をしている人に声を掛ける方は少ないのではないでしょうか。
WEBでの情報配信は継続的に行い、なるべく最新の情報をUPしておきましょう。
どうしても忙しくて情報配信が難しい場合には、その旨を記載しておくのがベターです。
WEBでの情報配信で注意したいこと
WEBでの発言がもとになって「炎上」してしまうケースが多くあります。
プライベートと仕事のアカウントを使い分けていたとしても、関連性が分れば訴求は免れません。
ネット上で顔や作品を出すのであれば、言動は十分に注意しましょう。
どうしても言葉で正しく伝えるのが難しい場合は、言葉による配信は止め、作品のみを配信し続けるのも良いかもしれません。
役立つ情報配信を心掛ける
自分の価値を高めるためには、スキルや知識等を自慢するのではなく、誰かの役に立つ情報を配信するように心掛けましょう。
誰かひとりを思って、その人に伝えるために配信を行うことで、それがシェアされ関連する情報が集まり、やがて輪が広がっていきます。
今こそクリエイターが意識すべきセルフブランディングとその方法 まとめ
クリエイターとして活動を行ううえで重要な「セルフブランディング」をご紹介しました。
情報配信にはメリットだけではなくデメリットもありますので、戦略をしっかりとたて「自分の向かう方向」を明確にしてからスタートしましょう。
自分自身を見つめることは、セルフブランディングだけではなくキャリア等、多彩な面でメリットがあります。
セルフブランディングをスタートしたら、成長に伴う変化に柔軟に対応できるよう、定期的に見直しをし、キャリアの棚卸をするのも大切なポイントです。