「デザイナーに依頼してみたいけど、どうやって進めたらいいかわからない」
「デザインを頼む前に、どんなことを聞かれるのか知りたい」
デザイナーに何かデザインの依頼をする際、そもそもどんな情報を用意しなければならないのか分からないと、頼みたくても頼めずに困ってしまいますよね。
そんな方に向けて、デザインを依頼するときに確認すべき項目を、現役デザイナーがまとめてお伝えします。
最後にチェックシートも付けていますので、ぜひ活用してみてください。
今回まとめたのは以下の9項目です。
- 依頼する目的
- 事業内容
- ターゲット
- メインカラー
- 素材データ
- 納期
- 予算
- 納品形態
- 追加料金
①デザインを依頼する目的
「新しい商品やサービスを告知したい」
「既存のロゴをもっとおしゃれにリニューアルしたい」
など、どんなデザインであっても、それを作る目的があるはずです。
目的とデザインそのものは一見関係ないように思えるかもしれませんが、デザイナーにとってこの目的を知ることはとても重要。
なぜなら、デザイナーは目的を聞くことで、何を目立たせるべきかなどを考えデザインを組み立てていくからです。
センスの良い素敵なデザインに仕上がっても、目的にそぐわないデザインでは意味がなくなってしまいますよね。
そのため依頼者側は、なぜデザインを依頼するのか、目的は何なのかを事前に明確にしておく必要があります。
②事業内容
直接デザインの対象となる事業・サービス・商品の内容についてはもちろんですが、その他にも
- 会社がどのような事業を行なっているのか
- どのようなサービス・商品を扱っているのか
までデザイナーに説明するようにしましょう。
これは、デザイン依頼者側が会社ではなく個人であっても同様です。
個人でどのような仕事をしているのか、売りは何なのか、デザイナーに伝えてください。
デザイナーが事業内容を聞く理由は、依頼者側の特徴をデザインのヒントにするためです。
会社でも、どんな人でも、他にはない強みや個性があります。
そういった事業の特徴をデザインの中に表現してもらえたら嬉しいですよね。
③デザインのターゲット
完成したデザインを一体誰に見てもらいたいのか、ターゲットを聞かれることも多いです。
これもデザイナー視点ではとても重要な情報となります。
例えば、同じデザインを作るにしても、伝えたい相手が「大学生」なのか「40代・50代の主婦」なのか「外国人」なのかによって、デザインの要素も大きく変わってきます。
デザイナーが聞きたいターゲットの情報としては、このようなイメージです。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 地域
- 性格(どんな悩みを抱えているか等)
上記はあくまで一例ですが、想定しているターゲットの心に刺さるデザインに仕上げてもらうために、ターゲット像をあらかじめまとめておきましょう。
④メインカラー
メインに使ってほしい色も、デザイナーが知りたい情報です。
その色を全体的に押し出したいのか、それとも一部に使ってほしいのかなど、具体的なイメージがあればそれも伝えましょう。
具体的でなくても、「寒色系」「全体的にカラフル」など、ざっくりしたイメージでも構いません。
反対に、「この色味は使ってほしくない」と、禁止カラーを指定するのもおすすめです。
会社のコーポレートカラーや、事業のテーマカラーなど規定の色を指定する際には、カラーコードで伝えるようにしましょう。
カラーコードとは、Webページ上で表現される色を指定するための制御コードのことである。
カラーコードはシャープ(#)に続く6桁の16進数で表記される。
引用:weblio辞書
例えば、「テーマカラーはピンクです」と伝えても、濃いのか薄いのか、淡いのか渋いのかビビッドなのかなど、ピンク色は無数にあります。
カラーコードが分からない場合は、「この部分と同じ色で」と既存のものを示せば、デザイナーが調べてくれるので安心してください。
⑤素材データ
デザインの中に入れてほしい素材があれば、デザイナーに共有する必要があります。
素材の例としては、会社のロゴや写真などが挙げられます。
これらのデータはスクリーンショットではなく、必ず元データで送るようにしましょう。
スクリーンショットだと、デザイナーがその画像を引き伸ばしたり加工をする際に画像が粗くなってしまい、デザインとして使えないことがあるからです。
せっかくプロにお金を払って作ってもらうデザインなのに、粗い画像が使われてはもったいないですよね。
⑥納期
デザインの希望納期を伝えましょう。
デザイナーも複数の案件を同時にこなしていることが多いため、都合をすり合わせる必要があります。
また、納期ギリギリに出されたデザインがイメージと異なっていたら、そこからさらに修正してもらう時間が必要になります。
そうすると最終的な納期に間に合わなくなってしまう恐れもあるので、希望納期は余裕をもったスケジュールで調整するようにしましょう。
「◯月◯日までに一度進捗を確認させてほしい」など、中納期を設定するのもおすすめです。
⑦予算
予算を提示し、デザイナーの見積もりと合うか確認をしてもらいましょう。
同じデザインでも、デザイナーによって設定している料金は数千円から十数万円とピンキリです。
予算に合ったデザイナーにお願いしたり、予算内に収まるデザインに仕上げてもらうようにしましょう。
⑧納品形態
何のデータ形式で納品してほしいのかを聞かれます。
jpg、png、psd、aiなど、さまざまなデータ形式があるので、指定するようにしましょう。
また、印刷物の場合、デザイナーのほうで印刷・郵送まで行ってもらえることもあります。
ラクスルやプリントパックなど、業者の印刷サービスを利用したことがない方にとっては、印刷の依頼も苦労したり面倒だったりしますよね。
印刷までデザイナーに依頼する場合には、紙の種類や折り加工などのオプションの有無なども聞かれるので、事前に完成物をイメージしておきましょう。
⑨追加料金
どんな時に追加料金がかかるのか、確認するようにしましょう。
例えば、印刷・郵送にかかる料金や、写真などの有料素材を購入する場合の料金など、その料金が別途発生するのかどうかによって合計金額も変わってきてしまいます。
デザイナーによっては、修正依頼が多いと追加料金が発生する場合もあるので、修正回数の上限も確認することをおすすめします。
デザイナーに依頼するときに確認するべき項目 まとめ
デザイナーに依頼するときに確認するべき項目としては、主に以下の9つ。
①依頼する目的 | 何のためにデザインを作るのか。依頼者側の想いの部分。 |
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②事業内容 | 事業内容を知ることでデザイナーは強みや個性を表現できるようになる。 |
③ターゲット | ターゲットに刺さるデザインを作ってもらうため、誰に伝えたいのかを共有する。 |
④メインカラー | コーポレートカラーやテーマカラーなど、使ってほしい色があれば伝える。 |
⑤素材データ | 会社のロゴや写真など、必ず元データを共有する。 |
⑥納期 | 修正も考慮し、スケジュールは余裕をもって設定するのがおすすめ。 |
⑦予算 | 依頼者側の予算と、デザイナーの見積もりが合っているかを確認する。 |
⑧納品形態 | 納品してもらうデータ形式を指定する。 |
⑨追加料金 | 何に追加料金が発生するのか、事前に把握しておく。 |
デザイン依頼時に、上記のような情報を共有すれば、デザイナーはデザイン制作にすばやくとりかかることができるようになります。
加えて、依頼者側の完成イメージが具体的であればあるほど、デザイナーもそのイメージを体現しやすくなります。
イメージを言語化するのが難しくても、相手はデザインのプロなので、事業内容やターゲットなどを伝えることでデザイナー側から提案してくれるので安心してくださいね。
最後に、デザイナーに依頼するときに確認できるチェックシートを付けましたので、ぜひ有効活用してください。