デザイナーに依頼したロゴマークやWEBサイトの途中経過、皆さんは把握していますか?
「専門的なことは専門家に任せればいい」とそのままになっていると、想像していたものとは違ったデザインが提案され、修正範囲が大きくなる可能性も。
スムーズに進めるためにも、また目的に沿ったデザインにするためにも、今回はデザイナーから経過報告を受けるべき理由についてご紹介します。
目次
デザイナー任せ = 責任放棄
「ロゴマーク作成をデザイナーに丸投げしてはいけないたったひとつの理由」や「デザイナーへの依頼時に注意するポイント6つ」でもご紹介している通り、たとえ専門的な知識がなかったとしても、全てをデザイナーに任せるのはやめましょう。
確かにデザイナーは「デザインのプロ」です。
しかし、デザインで表現すべきコンセプトや方向性を決めるのは、クライアントであるみなさん自身であることを忘れてはなりません。
どんなに優秀なデザイナーであっても、すり合わせに十分時間を取れなかったり、認識が違っていたりしては、良いデザインを生み出すことはできません。
デザインの内容によらず、目標を達成できる素晴らしいデザインは、デザイナーとクライアントの認識のすり合わせによって生まれるものです。
厳しい言い方ですが、デザイナー任せはクライアントの責任放棄であることを認識し、伴走するという気持ちで案件に臨みましょう。
経過報告を受けるべき理由
「デザイナー任せにしているわけではないが、相手を信頼しているので経過報告はいらない」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかしデザイナーのためにも、全体のスケジュールを組む際にはぜひ経過報告の予定を盛り込むようにしましょう。
優秀なデザイナーやデザイン制作会社であれば、何も言わなくてもスケジューリングしてくれますが、そうでないこともあります。
その時は「経過報告がほしい」と伝えましょう。
ここからは、デザイナーから経過報告を受けるべき理由を3つご紹介します。
1.要望がきちんと伝わっているか確認するため
すり合わせがしっかりできていなかったり、微細な部分を伝え忘れていたりして、要望がきちんと伝わっていないと、期待するようなデザインは出来上がってこないでしょう。
要望がデザイナーに伝わらない理由は、大きく2つに大別されます。
・クライアントが要望を伝えきれなかった
・デザイナーのヒアリング不足
クライアントが要望を伝えきれなかった
クライアントの中には、大まかな内容だけを伝えて、細かなことを端折ってしまう人がいます。
これは「プロだからわかるだろう」「言わなくてもうちの会社のことを理解していれば大丈夫」といった気持ちから、相手に必要な情報を伝え忘れてしまうようですが、それは大きな間違い。
デザイナーはデザインのプロであり、エスパーではありません。
要望や目的はもちろん、会社のブランド・アイデンティティや文化などは口頭で伝え、クライアントと同じビジョンが見れるように情報提供しましょう。
デザイナーのヒアリング不足
経験の浅いデザイナーや営業担当の場合、クライアントとうまく話ができず、ヒアリング不足に陥ってしまうことがあります。
デザイナーや営業担当が自信なさげであれば、クライアント側もフォローしやすいですが、最後までヒアリング不足に気づかない人もいるので注意が必要です。
こうしたタイプは、デザインが出来上がってきて初めてすり合わせ不足に気づくものです。
そのため作成だけでなく、大幅な修正工数もプラスされるため、全体のスケジュールが大幅に遅れてしまう恐れも。
スムーズなスケジュールのためにも、ぜひ適度に経過報告を求めるようにしましょう。
2.納期確認のため
しっかりヒアリングできていたとしても、場合によっては納期が後ろ倒しになってしまう場合があります。
納期が遅れる主な原因にはこのようなものがあります。
・クライアントからの追加要件が発生した場合
・修正に時間がかかる場合
・原稿や素材などの用意が間に合わない場合
・双方の確認や連絡が遅れた場合
・デザインチェック後に大きな修正が発生した場合
・すり合わせ不足
デザイナー側の要因もあれば、クライアントに問題があるものもあります。
しかし、ここで大切なのは責任を押し付けることではなく、上記を以下にして回避するか、予防線を張って対応することです。
経過報告は、これらが発生していないか定期的にチェックするためにも大切な工程だといえます。
3.大きな修正をなくすため
デザインは工程が後になればなるほど、修正が発生した際の対応に時間がかかるものです。
そのため、定期的に経過報告をしてもらうことで、後々大きな修正が発生することを防ぐことができます。
経過報告を受ける時にチェックすべき項目
経過報告は、ただ受けるだけでは意味がありません。
ここではデザイナーから経過報告を受ける際に、クライアントがチェックすべきポイントについてご紹介します。
デザインの意図を確認する
ユーザーの年齢層が好きな色だから、ボタンが大きいほうが見やすいから…など、デザインには必ず意図があります。
なぜこのデザインになったのか、それが目的を達成することにつながるのかなどを確認しましょう。
もしデザイナーが意図が具体的に説明できない場合、デザイン会社であれば担当者を変えてもらうなどの要請をしたほうがいいかもしれません。
今後のスケジュールとクライアントがやるべきこと
途中経過の際には、スケジュールの確認も同時に行っておきましょう。
一見順調に見えても、実は大きな落とし穴にはまってしまうこともあります。
予定していたスケジュールで問題ないか確認するとともに、今後クライアント側で用意しておいた方が良いものなども合わせて確認しておくとスムーズです。
デザインを依頼したら経過報告を受けるべき3つの理由 まとめ
どんなに優秀なデザイナーに仕事を依頼しても、最終的にデザインの良し悪しを判断するのは皆さんです。
蓋を開けてみたら、期待していたものとは全く違ったデザインになっていた…なんてことのないよう、途中経過は必ず要報告してもらうようにしましょう。