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世界の有名なロゴデザイナー&デザイン会社と彼らから学べるデザインの話

いいロゴマークの案が浮かばずに困っていませんか?

より良いロゴマークを作るためには、先人の作品やその考え方を知ることもひとつのヒントになります。

そこで今回は、世界で活躍する海外の有名なロゴデザイナー、もしくはデザイン会社についてご紹介します。

彼らの作品から何かのヒントが得られれば幸いです。

※情報は2020年1月2日時点のものです。

有名な日本のロゴデザイナーから学ぶロゴマーク作成で大切な考え方日常よく見かけるあのロゴマーク、一体誰が作ったのか、皆さんは御存知ですか? 彼らの仕事や大切にしていることを知ることは、素晴らしい...

有名なロゴデザイナー編

まずは世界的に有名な、海外のロゴデザイナーについて紹介しましょう。

ポール・ランド

1900年代を代表するグラフィックデザイナーの一人です。

ビジネスにおけるデザインの重要性を世に知らしめた人物としても知られています。

彼の手掛けたロゴマークとして有名なのがIBMです。

1972年の発表以降、50年が経とうとする2020年1月現在も、会社の象徴としてその存在感を放っています。

実は最初にポール・ランドがIBMのロゴマークを手掛けたのは1956年でした。

当時はスリットのないデザインでしたが、スピード感とダイナミックさを表現するために現在の形に進化しています。

当時、IBMは社名変更に伴いコーポレート・アイデンティティを模索していました。

ポール・ランドはデザイナーとしてその構築に貢献した人物としても有名です。

ほかにも、彼の作品には「Westinghouse(ウェスティングハウス)」や、かつてスティーブ・ジョブズが手掛けていたコンピュータ会社「NeXT」のロゴなどが挙げられます。

NeXTのロゴマーク提案の際には、100ページもの冊子が手渡され、ジョブズを唸らせたという話もあるほど。

デザインに対する飽くなき追求と提案力には、学ぶべきところがたくさんあるといえます。

ロブ・ジャノフ

IBMと同じく、IT業界のロゴマークの中で有名なものといえばAppleではないでしょうか。

ロブ・ジャノフはその生みの親として有名なロゴデザイナーです。

Appleのロゴについては「アダムとイブが食べた知恵の樹の実である」など、その成り立ちにさまざまな憶測が流れたことでも有名だと思います。

しかし、ロブ・ジャノフが答えたあるインタビューによると、あのロゴマークは「誰が見てもりんごだとわかるように」と、かじられたデザインを採用したとのこと。

ロゴマークを見たスティーブ・ジョブズからは特にコメントはなかったそうですが、そのまま採用となったそうです。

このインタビューで、ロブ・ジャノフは「Appleのロゴがこれまでの作品の中でもっとも素晴らしいものである」とも語っています。

リニューアルはあれど、1976年の採用時から大きくデザインが変更されていない点を考えても、このロゴがいかに素晴らしいものだったかがおわかりいただけるのではないでしょうか。

ソール・バス

クリネックスやコーセー、紀聞など日本国内でも有名な大企業のロゴマークを数多く手掛けたソール・バス。

その他にも、映画のポスターやタイトルクレジットなどのデザインを担当したことでも知られています。

その中には、アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作「サイコ」の印象的なシャワーシーンを手掛けたという逸話も残されているほどです(真偽は定かではありません)。

ソール・バスのデザインの特徴は、余計なものをなくしたシンプルなものであるにも関わらず、見る人に強烈な印象と伝えるべきイメージを提供できる作品に仕上がっているということです。

これは洗練された素晴らしいデザインであることを物語っています。

実際、彼が手掛けたロゴマークの多くが、30年以上に渡って使用されているのだとか。

長く使われているということは、変える必要がないほど素晴らしいものだといえます。

ロゴデザインを手掛ける際には、ぜひ参考にしたいデザイナーと言えるでしょう。

有名なデザイン制作会社編

有名なのはロゴデザイナーだけではありません。

優秀な人材を要する有名なデザイン制作会社もまた、デザイナーにさまざまな教えを提示してくれています。

ここからは世界的に有名なデザイン制作会社についてご紹介します。

Chermayeff & Geismar & Haviv(チャマイエフ&ガイスマー&ハビブ:CGH)

1957年の設立以降、さまざまな有名ロゴマークを生み出し続けているデザイン制作会社です。

ニューヨークに拠点を置く会社ですが、その活躍は国境を超え、さまざまな人に愛されるデザインを提供し続けています。

日本でも有名なロゴマークにNATIONAL GEOGRAPHIC(ナショナル・ジオグラフィック)やハーバード大学、Mobilなどが挙げられます。

代表を務めるトム・ガイズマーとサギ・ハビブは、あるインタビューで「ロゴにトレンドはない」と語っています。

「洗練されたロゴは、時代を経ても愛され続ける」ということが、彼らの言葉からも伝わってくるのではないでしょうか。

参考サイト:
「ロゴにトレンドなど無い」世界的企業の“顔”を60年つくり続けるデザイン事務所が知る〈ロゴの髄〉(HEAPS)

彼らのサイトには、その他にもこれまで手掛けた数多くのロゴマークが掲載されています。

気になる方はぜひチェックしてみてください。

Chermayeff & Geismar & Haviv

Landor(ランドー)

日経BPや 流山市、アゼルバイジャンなど、日本人も親しみのあるさまざまなロゴマークを手掛けるLandor(ランドー)。

カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルで金獅子賞や金賞を獲得し続けるプロ集団は、ビジュアルアイデンティティのパイオニアとしても知られています。

本社をフェリーに移管するなど、奇抜なアイデアで知られる創業者のウォルター・ランドー。

彼の有名な名言である「製品は工場で作られるが、ブランドは心の中で創られる」は「ブランドイメージを決めるのは一人ひとりの心であり、ユーザーにどんな印象や体験を与えられるかが重要である」と私たちに伝えています。

ロゴマーク作成に悩んだ時は、ぜひ彼の言葉を思い出してみてください。

きっと制作のヒントになるはずです。

Landor

世界の有名なロゴデザイナー&デザイン会社と彼らから学べるデザインの話 まとめ

最高のロゴマークは、意外と皆さんの身近に溢れているものです。

そのストーリーや作り手の考えは、あなたの創作活動に大きな刺激とヒントを与えてくれるでしょう。

アイデアに詰まった時や、自身のデザインを振り返りたい時は、ぜひ彼らやその作品に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?