ロゴマークの印象はデザインだけに左右されると思っていませんか。
実はそれは大きな間違い。
ロゴマークの出来は、デザインだけでなく使用する色によっても大きく左右されるのです。
色にはそれぞれイメージがあります。
ユーザーに伝えたい思いと、色のイメージがそぐわないと、ロゴマーク作成に失敗するかもしれません。
今回はロゴマークにおいてカラー選びが重要な理由とともに、良く使われる色が持つイメージについてご紹介します。
目次
ロゴマークのイメージはカラーで変わる
ロゴマークはデザインだけでなく、色の選び方も重要になります。
それは色の情報が頭に残りやすいからです。
パッと見ただけではどんなデザインだったのか、何が書かれていたのかなどを思い出すのは難しいでしょう。
しかし、色だけなら答えられるという人は多いのではないでしょうか。
例えば以下有名ロゴマークのデザインを思い出してみてください。
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- ユニクロ
- コカ・コーラ
- PayPay
これらに共通するものはなんでしょう。
答えは「ロゴマークに赤色が使用されている」ことです。
それぞれの詳細なデザインは思い出せなくても「赤色が合ったような気がする」といったような色の情報は思い出せるのではないでしょうか。
これはロゴマークに限った話ではありません。
新商品やWEBサイト、ポスターなどを考案する際にどの色を使用するかは重要なポイントになります。
色が購買意欲を上げる!?
実は色の選定は、ユーザーの心理をも左右すると言われています。
よく知られているものだと、「青=食欲を減退させる」というもの。
逆に赤色は空腹中枢に働きかける色だと言われており、食欲をそそる色とされています。
実際に「カラーマーケティング」という言葉もあるほどです。
こうした「色が与える影響や印象」を理解した上でロゴマークを作成することは、ターゲットユーザーの心を掴む上で重要なポイントだと言えるでしょう。
暖色系カラーが与えるイメージ
ここからは具体的に、どんな色がどのようなイメージを与えるのかについてご紹介しましょう。
赤:アクティブ・元気・食欲増進・活発
赤色は活動的、情熱的といったイメージを持つ色です。
また先程ご紹介したとおり、食欲を増進させるとも言われています。
元気よさを感じさせるようなもののほか、食べ放題などでもこうした色を使用すると効果的かもしれません。
その他にも命や愛といったイメージも含んでいるので、人の温かみを感じてほしい時や、医療などに関係するものなども赤色が適している可能性があります。
一方、赤は危険や争いといったイメージも持ち合わせています。
そのため平和や安全などをうたう際には赤は避けたほうがいいかもしれません。
黄:楽しい・注意・ゆるい・希望・若い
黄色はにぎやかなイメージを与える色です。
また比較的ゆるいイメージも持っているので、あまり制限のないものなどを表す際にも良いかもしれません。
他にも黄色は希望を与える色だと言われているので、将来性などを訴えたい時などにおすすめです。
また幼さや若さを感じさせる色でもあるので、若年層向けの商品であることを伝える際にもいいかもしれません。
一方、黄色には赤同様に危険や注意をうながす色という一面もあります。
また、ゆるさゆえに軽率なイメージを与える可能性があるので、硬い業種のロゴマークには向かないかもしれません。
オレンジ:明るさ・親しみ・好奇心・ビタミン
赤よりも穏やかな印象のオレンジには、明るさだけでなく親しみというイメージも強く持ち合わせています。
社交性や家族などのつながりなどを表すにはちょうどよい色と言えるでしょう。
また好奇心をくすぐり、開放感を与える色とも言われています。
何か新しいことを始めたくなるように相手に促したり、今までの自分から一歩前に出てほしいといった思いを伝えたりする時におすすめです。
一方、親しみを通り越して自分勝手で八方美人な印象を与える場合もあります。
使用する際にはデザイナーと相談しながら進めていくのが良いでしょう。
寒色系カラーが与えるイメージ
続いて寒色系カラーの傾向について見ていきましょう。
青:生命・冷静・睡眠・誠実
海の色でもある青には、生命を感じさせる力があります。
また気持ちを落ち着かせ、集中力を高めるといったイメージも持ち合わせており、ビジネスパーソン向け商材などに使われることが多いようです。
こうした点が派生し、知的で誠実といった印象も持っています。
一方、冷酷や寂しさといったイメージを持ち合わせている色でもあるので、大人数で何かをするような場面や商品には合わないかもしれません。
緑:自然・癒やし・エコ・平和・回復
森林の色である緑には、大自然や平和など穏やかなイメージがあります。
そこから派生し、エコや心身の癒やしといったイメージも持ち合わせているので、省エネを訴えるような商品やマッサージなどのロゴマークに向いているかもしれません。
また緑や若さを感じさせる色でもあります。
オレンジとうまく使い分けることで、若年層向けであることを色だけで伝えられるかもしれません。
一方、若さゆえに未熟なイメージや保守的なイメージも持ち合わせているため、歴史や積極性を表すには向かない可能性があります。
カラーは一度決まると変えづらい
カラーを決める際に注意して置かなければならないことがあります。
それは「一度決めた色は変更しにくい」ということです。
例えばロゴマークをリニューアルする際、全く別の色にしてしまうと、これまでユーザーが持っていたイメージが定着しなくなる可能性があります。
企業の姿勢が変わった、または商品の方向性が全く違うという場合、こうした変更は効果的です。
しかし、ロゴマークが変わっても基本的なスタンスは変わらないという場合、カラーを変更するとイメージの定着に失敗する可能性があります。
特にロゴマークを決める際には、その後の会社の姿勢なども検討した上で色を決定するのがよいでしょう。
ロゴマークはカラーが重要!その理由と色が持つイメージを紹介 まとめ
ロゴマーク作成をデザイナーに依頼する場合、できれば最初にどんな色を使いたいかを伝えておいたほうがいいでしょう。
デザイナーも依頼側のイメージをつかみやすくなります。
デザイナーは今回ご紹介した内容も含めて、色の印象についてよく理解しています。
使用するカラーで悩んだ時は、ユーザーにどんなイメージを伝えたいのかを話した上で、デザイナーに相談してみるのがいいかもしれません。