テキスタイルデザイナーは、用途にあわせた柄のデザインはもちろん、素材の選定や加工方法まで幅広い役割を担います。
アパレルやインテリア分野にはかかせないテキスタイルデザイン。
今回は、テキスタイルデザインについてご紹介しましょう。
目次
テキスタイルデザインの魅力
テキスタイルとは布地のことです。
布地とひと言に言っても、多彩な種類があります。
たとえば、洋服に使う布地には素材や織り方、染め方によってさまざまに分類されますよね。
素材別だと、ウールや綿などの自然素材のものや、ナイロンやポリエステルなどの化学製品などがあげられます。
他にも、インテリア製品にもテキスタイルは欠かせません。
カーテンやカーペット、ソファやテーブルクロスまで用途はさまざまです。
その全てにテキスタイルデザインが施されています。
テキスタイルデザイナーは、用途に合わせた布地を選ぶ段階から色や柄をデザインする工程を担当します。
さらには、糸を加工して染色する工程もテキスタイルデザイナーの重要な役割です。
テキスタイルデザインによって、製品の良し悪しに大きな影響を与えるといっても過言ではありません。
テキスタイルデザイナーに必要なスキル
テキスタイルデザインは、ファッションデザインやインテリアデザインの分野にも含まれます。
テキスタイルデザイナーは、ファッションデザイナーやインテリアデザイナーと比べると、「縁の下の力持ち」のような存在です。
テキスタイルデザイナーと呼ばれる職種に華やかさはありませんが、アパレルやインテリア分野には必要不可欠な存在ともいえるのです。
テキスタイルデザインがなければ、ファッションデザインもインテリアデザインも完成することはないからです。
テキスタイルデザイナーに必須とされるスキルや資格は特になく、経験を積むことで技術を身に着けることが可能です。どちらかというと、クリエイターと言うより職人的な能力が求められかもしれません。
美術大学や美術専門学校でテキスタイルデザインを専攻したのち、テキスタイルデザインの道を選ぶ人も多いようです。グラフィックデザインからテキスタイルデザインに転向する場合もあります。
テキスタイルデザインをするうえで必須ではありませんが、取得におすすめの専門資格は以下の通りです。
衣料管理士｜テキスタイルアドバイザー
一般社団法人日本管理衣料協会が実施している民間資格です。
衣料製品はもちろん、日用品からインテリア用品まで繊維全般に関する知識や生産、企画までの能力を証明できる資格とされています。
協会が認定する専門大学で必須科目を修得することが条件となっており、1級と2級を受験することが可能です。
テキスタイルデザイナーを目指したい方は、挑戦してみるのもひとつの方法といえるでしょう。
繊維製品品質管理士｜TES
繊維製品の品質や性能に関する知識を証明する民間資格です。
衣料管理士と同じく一般社団法人日本管理医療協会が実施しています。
テキスタイルデザインには欠かせない繊維の知識を身に着けることが可能です。
他にも、グラフィックデザインやWebデザインに必須のAdobe IllustratorやAdobe Photoshopの基本スキルを身に着けておくと、テキスタイルデザインに活かすことができます。
テキスタイルデザインに必要なコト
テキスタイルデザインにはさまざまな手法があります。
たとえば、染めや手書き、織りやシルクスクリーンと呼ばれる印刷技法までその種類は数えきれないほどです。
手法の多彩さはテキスタイルデザインならではといえるでしょう。
日本に古来からある染めや織りの技法も、いわばテキスタイルデザインに含まれるのではないでしょうか。
テキスタイルの歴史を遡ると、布は私たちの身近に常に存在していたことがわかりますね。
テキスタイルデザインは、ファッションやインテリアの基本というべき分野です。
それぞれのデザイナーが意図するデザインのイメージを忠実に表現する素材や柄、色を選ぶ必要があります。
布の選定や素材や柄のデザインは、テキスタイルデザイナーの本領を発揮する場ともいえます。
大量生産でコストを抑える割合が高まっている繊維業界において、テキスタイルデザイナーは重要な役割を担っています。
ブランド力をアピールできるデザインや、機械では作成できない繊細なデザインパターンが求められているのです。
テキスタイルデザインとは？その魅力とデザイナーに必要なスキル まとめ
テキスタイルデザインは、私たちの生活に密着した布のデザインのことです。
布の素材はもちろん、柄や風合い、糸の染色までがテキスタイルデザインに含まれます。
テキスタイルデザイナーの感性によって、すぐれたデザインが日々誕生しています。
身近にある布のデザインを今一度、見直してみてはいかがでしょう。
テキスタイルデザインに込められたデザイナーの思いを感じることができるかもしれません。
