WEBサイトを作成するなら、ぜひこだわってもらいたいのがフォントです。
「たかが文字」と侮ってはいけません。
実はフォントは、WEBサイトのデザインイメージを大きく左右する要素のひとつなのです。
今回はその理由とともに、便利なWEBフォントについてもご紹介します。
目次
フォントはWEBサイトのイメージを左右する
実はWEBサイトにおいてフォントは重要な役割を果たしています。
フォントとは「明朝体」や「ゴシック体」などに代表される、いわゆる書体データのことを指します。
フォントが違うだけで、ユーザーに与えるイメージは大きく異なります。
例えば同じ文章でも、明朝体にするかゴシック体にするかで、見た目の印象は大きく異なります。
明朝体は和のイメージが出やすく、上品さが感じられる書体です。
一方、ゴシック体は男性イメージが比較的出やすく、親しみやすさが感じられる書体とされています。
メインユーザーに応じてフォントを選ぶことで、よりユーザーにマッチしたデザインに仕上げることができるでしょう。
WEBフォントを利用しよう
意外と知られていないのが、フォントを購入できるということです。
フォントは国内外問わず、さまざまなフォント開発・販売会社がある他、フリーランスのデザイナーが販売していることもあります。
なかでもWEBサイトを制作する上で知っておきたいのが「WEBフォント」の存在です。
WEBフォントとは?
ユーザーが使っているデバイスに関わらず、同じフォントデータが表示できる技術のことを指します。
従来、フォントは各デバイス(パソコン)の中にインストールされているものしか使用できませんでした。
例えば貴社がAという有料フォントを購入し、それをインストールしたパソコンでAを使ったWEBサイトを作ったとします。
この場合、インストールしたパソコンでWEBサイトを見ると、文字はAのフォントで表示されますが、ユーザーが持つデバイスで見ると別のフォントに変換されてしまいます。
これはユーザーのデバイスにAというフォントがインストールされていないため、表示できないからです。
しかしWEBフォントは、フォントデータがインターネット上にあります。
ユーザーがWEBサイトを見ようとすると、フォントデータが自動的にダウンロードされるため、だれでも同じフォントでWEBサイトを見ることができるのです。
WEBフォントのメリットとデメリット
WEBフォントには多数のメリットがある一方、知っておくべきデメリットもあります。
それぞれについてご紹介しますので、両者を把握した上で導入するかどうかを決めることをおすすめします。
WEBフォントを導入するメリット
メリットにはこのようなものがあります。
・デバイスを気にせずにフォントデザインが選べる
・SEO対策を強化できる
・レスポンシブデザインとも相性が良い
デバイスを気にせずにフォントデザインが選べる
WEBフォントが選ばれる大きな理由のひとつは、なんと言ってもデバイスによってフォントが左右されないというところにあります。
フォントデザインは文章量に関わらず、WEBサイト全体の印象を左右するものです。
ブランド・アイデンティティの観点からも、フォントの統一は欠かせないといえるでしょう。
SEO対策を強化できる
どうしてもフォントデザインを統一したいと、今まで文字を画像にしていた人もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしGoogleを始めとした検索エンジンは、これまで主に文字情報を元に順位付けを行っていたため、文字を画像にすると、どうしてもSEO的に弱くなってしまう(検索順位に影響を与えにくい)側面がありました。
HTMLの知識を身につければ対応することは可能ですが、その場合も余計に手間がかかってしまい、運用工数を圧迫する要因になることも。
その点、WEBフォントは文字情報ですから、文字を打つだけで検索エンジンに情報を読み込んでもらうことができます。
また文字情報のほうがデータ量が少ないため、サイトに負荷がかかりにくいという側面も。
負荷がかかりにくいということは、表示速度が早くなるということです。
表示速度の早さもまた、検索順位を左右する要因のひとつだと言われているため、総じてSEOを考えるのであればWEBフォントが良いといえるでしょう。
レスポンシブデザインとも相性が良い
レスポンシブデザインとは、自動的にそれぞれのデバイスに応じたレイアウトに変更してくれるWEBデザインの技術のことをいいます。
文章を画像にした場合、スマホのような小さな画面で見ると、どうしても画像全体が小さくなり、文字が見づらくなるというデメリットがありました。
しかしフォントデータの場合、自動的に適正な位置で改行してくれたり、フォントサイズを変更してくれたりするので、画像よりも見やすくなるのです。
WEBフォント導入のデメリット
一方、WEBフォントには以下のようなデメリットもあります。
・利用料が必要になることがある
・表示速度が遅くなることがある
・利用規約によっては商用利用できないことがある
利用料が必要になることがある
WEBフォントには有料のものもあるため、導入するにはある程度費用がかかります。
特にWEBサイトに関する知識に自信がない場合は、サポートがしっかりしているWEBフォントサービスを選んでおいたほうが安心です。
表示速度が遅くなることがある
画像に比べてデータ量は少ないものの、WEBフォントもデータを読み込む必要があるため、通常に比べるとある程度ロードに負荷がかかります。
使用しているフォントの種類が少なければそれほど問題ではありませんが、多くなると表示速度が遅くなる可能性があるため注意が必要です。
一般的に、和文フォント(ひらがな・カタカナ・漢字)よりも欧文フォント(アルファベット)のほうが読み込みが早いと言われています。
これは用意するフォントの量の違いによるものです。
しかし近年は和文フォントでも読み込みが早くなるように対応しているサービスも増えており、それほど大きな差は出ないようになっています。
ただ、どうしても表示速度が気になる時は、こうした点も考慮した上でWEBフォントを検討する必要があるでしょう。
利用規約によっては商用利用できないことがある
WEBフォントの中には、商売や販売を目的としたサイトでは利用できないものもあります。
これらは利用規約を読むことで確認できますので、導入前位には必ず確認しておきましょう。
オススメWEBフォントサービス
ここでは数あるWEBフォントサービスの中でも、おすすめのものをご紹介します。
Google Fonts
Googleが提供しているWEBフォントサービスです。
2018年より日本語にも対応しており、無料で利用できます。
検索エンジンが運営しているということで、安心感があるのではないでしょうか。
Webフォント TypeSquare (タイプスクウェア)
日本を代表するフォント開発・販売会社であるモリサワが提供しているWEBフォントサービスです。
フォントの種類が多いため、サイトにマッチしたデザインが見つかりやすいというメリットがあります。
ダイナミック・サブセットも導入しており、少ない負担でWEBフォントを導入可能。
WEBフォントを導入するなら一度はチェックしておきたいサービスです。
FONTPLUS(フォントプラス)
SBテクノロジー株式会社が提供しているWEBフォントサービスです。
PVに応じた料金設定になっており、10万PVまでは月額1,100円(税込)で利用できます(料金は2020年1月16日時点のものです)。
種類が豊富なことに加え、どのように表示されるか試し書きできるサービスもあるので、契約前に見え方を確認できるので安心して利用できるでしょう。
WEBフォントって何?メリット・デメリットとオススメサービスをご紹介!【2020年】 まとめ
WEBフォントを活用することで、サイトだけでなく、ブランドイメージもおおきくこうじょうさせることができるでしょう。
今回ご紹介したポイントを押さえ、ぜひ一度活用してみてください。