街を歩いていて、オシャレな看板があると、つい立ち止まってしまうことはありませんか?
看板のデザインがオシャレだと、思わず入りたくなるのではないでしょうか。
昨今、看板などの店舗ディスプレイに黒板アートを活用している店舗が増えてきました。
しかし、やみくもに黒板に文字や絵を描くだけでは、集客力アップにつながりません。
今回は、集客に効く黒板アートのコツと、ぜひ参考にして欲しい黒板アート事例をご紹介します。
目次
黒板アートとは?
黒板にチョーク(白墨)を使って、文字や絵を描いたアート作品を「黒板アート」といいます。
学生の頃に休み時間や放課後を使って、黒板に絵を描いたことがある方もいるのではないでしょうか。
まさに、それが黒板アートなのです。
最近では中学生や高校生の間で、文化祭や卒業式などのイベント時に自分たちの想いや後輩に伝えたいことなどを、黒板をキャンバスにして絵を描くことが流行っているのをご存知でしょうか。
その流行からか、2015年には「黒板アート甲子園」が開催されました。
この大会では全国の学生たちが、学校の黒板に向かってチームのみんなと一緒に黒板アートを描き、競い合っています。
それらの作品はいずれも、チョークで描いたとは思えないくらい色鮮やかで繊細なタッチで描かれた作品ばかりで芸術作品の域に達しています。
この黒板アートは、学生たちだけのものではありません。
店舗ディスプレイにも活用することで、ある効果が期待できるのです。
黒板アートができること
黒板アートに必要なのは、黒板とチョークです。
チョークというと白色をイメージされる方も多いと思いますが、色のあるチョークもあります。
しかし、絵の具に比べてチョークの色数は少ないですが、白色の他に黄色、緑色、青色、赤色、紫色、茶色、そして蛍光色があります。
チョークの濃淡でグラデーションを表現することで立体感を出すことができるだけではなく、黒色の黒板を使うことにより、エッジを強調することもできます。
チョークの特性
チョークのイメージというと、折れやすくて粉っぽいイメージはありませんか?
もともと「チョーク」とは石灰岩の一種である白亜のことです。
主成分が炭酸カルシウムであり、チョークが国内で工業生産される前は、白亜を切り出して使っていました。
工業生産が始まると、石膏カルシウムを主原料としたチョークが作られるようになります。
この石膏カルシウム製のチョークは、柔らかくて折れやすく、粉が飛びやすいのが特徴でした。
そのためチョークのイメージというと、この石膏カルシウム製のものを思い浮かべる方が多いのかもしれません。
しかし、最近では、環境面の配慮から貝殻や卵殻を原料とした炭酸カルシウム製のチョークが多く生産され、出回るようになりました。
そのため石膏カルシウム製のチョークは使われなくなっています。
炭酸カルシウム製のチョークは、石膏カルシウム製のものと比べて、粒子が細かく、折れにくいのが特徴です。
また、書き味もなめらかで軽いタッチで描くことができ、また消した時には粉が飛び散りにくいというメリットもあります。
黒板アートとチョークアートの違い
黒板アートと同じようなものに、「チョークアート」があります。
黒板アートで使用する黒板ではなく、特殊な塗料を塗ったMDFボードをキャンバスとして、オイルパステルという画材を使って描いていくのです。
オイルパステルはクレヨンに似た画材です。
書き直しがきくチョークとは異なり、書き直しをすることができません。
しかし、オイルパステルは絵の具と同じように色の種類が豊富で、黒板にオイルパステルを置き、指でなじませて描いていくのが特徴です。
複数の色を指で混ぜることにより、新しく色を作ることもできるし、またグラデーションを付けることもできます。
文字や絵を描いた後、黒板アートの場合はそのままですが、チョークアートの場合には持ちをよくするため、定着剤を吹き付けます。
定着剤を吹き付けることで、チョークアートを長持ちさせることができるのです。
集客できる!黒板アートのコツとは?
店舗ディスプレイとして黒板アートを活用する場合には、ただやみくもに黒板に文字や絵を書くだけでは集客することができません。
あるコツを踏まえて作成することで、集客できる店舗ディスプレイを作ることができます。
では、店舗の業態にかかわらず、次の店舗ディスプレイについて作成するコツを紹介しましょう。
スタンド看板
スタンド看板の役割は「アイキャッチ」です。
街を歩いている人々に興味を持ってもらい、店内へ誘導する役割があります。
スタンド看板の中でも多くの店舗が活用しているのがA看板。
A看板の大きさにもよりますが、50cm×80cmという限られたスペースに、街を歩いている人を立ち止まらせる魅力がなければなりません。
色々と伝えたいと思うことはあると思いますが、ある程度情報量を絞って書くことがポイントです。
以下にポイントをまとめましたので参考にしてみてください。
- 店舗名と営業時間は必ず書く
- 使用する基本色は白色
- フォントサイズで強弱をつける
- 色は1~4色まで
- イラストは多用しない
メニューボード
飲食店の場合、日替わりメニューや本日のおすすめメニューなど、毎日メニューが異なる場合も多いのではないでしょうか。
メニューが変わるためにメニュー表を刷新することはコストの面でも難しいでしょう。
しかし、メニューボードを黒板にし、メニューをチョークで書くことにより、何回でも書き直すことができます。
黒板アートにすることで、コスト削減までも行うことができるのです。
メニューボードを作るにあたり、読みやすさがポイントとなります。
メニューボードのポイントは以下のとおりです。
- 使用する基本色は白色
- 黒板の余白が大事
- フォントサイズで強弱をつける
- 色は多用せず、アクセントに使用する
- イラストはモチーフをそろえる
壁一面のインテリア
店舗の壁一面を黒板にすることができたら、その黒板にアートを施すことで、インスタ映えスポットが誕生します。
黒板にチークで描かれた黒板アートであるがゆえに、いつでも消して新しいアートを施すことが可能です。
インテリアとして壁一面を黒板アートにすることで、お客様を飽きさせず、また来店してみたいと思わせることができます。
- 季節やイベントごとに黒板アートのデザインを変える
- 店舗のイメージに合うデザインにする
ぜひ参考にしたい!黒板アートをご紹介!
黒板アートは誰でも描くことができます。
しかし、絵よりも文字を書くのが難しいと思っている方が多いようです。
文字を書く時には「縦線は太く、横線は細く」を意識して、特に数字は丁寧に書くのをおすすめします。
では、オシャレな黒板アートとはどのようなデザインなのでしょうか。
全国にあるカフェやインテリアショップの中から、ぜひ参考にしてほしい黒板アートをご紹介します。
沖縄 Cafe Tiida Lab
こちらは沖縄にあるコワーキングスペース。
オフィスを持たない人やテレワークを行う人々に人気のスポットです。
色々な職業の人々が集まるこの場所は、新しい情報が集まる場所でもあります。
白色の一色で描かれた看板デザインは、街中を歩いている人たちから「このお店はなんだろう?」と興味を抱かせるようなデザインになっています。
オシャレなデザインは、オシャレな人たちを呼び、また新しいアイデアのある人たちを集める効果があるのです。
長野 BIZARRE GREEN
壁に大きく描かれた黒板アートは、まるで大きなポスター。
存在感があり、訪れたお客様を温かく見守ってくれています。
この黒板アートはプロのアーティストが描いたわけではなく、店舗スタッフが描いた作品。
インテリアショップらしく、センスのあるスタッフが描いただけあって、黒板アートはオシャレにまとまっています。
レイアウトや余白の使い方などを参考にしたい作品です。
静岡 Mission Bay
こちらのカフェの壁は黒板。
その特徴を活かして、数か月ごとに黒板に描かれるアートは異なります。
プロのアーティストによるものやデザイン学校の学生によるものなど、さまざまです。
来店するお客様を飽きさせることがありません。
インテリアとして、黒板に描かれたアートは、店舗に置かれたディスプレイと同化していることもあり、アートによっては、自分がアート作品の一部になることもできます。
店舗内全部がインスタ映えスポットであり、来店するたびに違う黒板アートを楽しむことができます。
オシャレ空間で集客力アップ!黒板アートの活用術 まとめ
黒板を使って、オシャレな看板やメニューボードなどを取り入れることで、店舗内はオシャレな印象になります。
黒板アートを描くコツをつかんで、黒板アートを上手に取り入れて集客力アップにつなげましょう。