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デザイナー厳選!おしゃれな百貨店業界のロゴをまとめて紹介

デザイナー厳選!おしゃれな百貨店業界のロゴをまとめて紹介

この記事では、百貨店・デパート業界のロゴを、デザイナー視点でまとめて紹介します。

衣・食・住、私たちの日々の暮らしの中で使われるさまざまな商品が、何でも揃っている百貨店やデパート。

普段使いのショッピングで利用される方だけでなく、お歳暮やお中元などの贈り物、ちょっとしたご褒美など、特別な日のお買い物で利用される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな百貨店・デパート業界のロゴデザインには、どのような思いが隠されているのか、今回は以下の4つの百貨店のロゴについて調べました。

  1. マルイ
  2. 大丸
  3. 伊勢丹
  4. 高島屋

①マルイ

百貨店マルイ(丸井)ロゴマーク

画像引用元:デザイナーブログ | ロゴ作成デザイン実績2000件以上

関東を中心に展開し、西日本にも進出しているショッピングモール、マルイ。

「◯(丸)」という漢字の中に自分の名前を入れると商売繁盛するというジンクスから、創業者の青井忠治の「井」をとって「丸井」と名付けられたそうです。

数字の「0101」にも、アルファベットの「OIOI(オーアイオーアイ)」にも見える、独特なロゴです。

最初、このロゴをパッと見ただけで「マルイ」と読める人はなかなかいないでしょう。

全店の電話番号の下4ケタを「0101」に統一した際、このロゴマークと一緒に企業キャンペーンを打ち出したこともあるマルイ。

「01」が2回繰り返されているのは、電話番号のためかと思いきや、あくまでビジュアル的な理由からで、意味は特にないそうです。

赤色の正円と直線を組み合わせたシンプルなロゴですが、流行や時代の最先端をイメージさせるファッショナブルで抽象的なデザインですね。

②大丸

百貨店大丸ロゴマーク

画像引用元:大丸:歴史

近畿地方発祥の老舗百貨店、大丸。

「よりよい生活をデザインする」という目標を掲げ、ファッション性や積極性、また人間性や自主性、創造性をイメージさせるシンボルとして誕生したロゴデザインです。

シンボルマークの円の中には、クジャクが描かれています。

羽根を右肩上がりの斜線で表現することにより、繁栄や成長をイメージさせています。

フォントは細身のサンセリフ体を使い、文字を一部繋げることで、より繊細で女性的なイメージを与えているのもポイント。

エメラルドのような淡い青緑色も、「優雅」で「上品」な印象を強くさせますね。

シンプルなロゴだからこそ、流行を生み出す最先端のイメージだけでなく、伝統ある百貨店としての風格をも印象づけるデザインです。

③伊勢丹

百貨店伊勢丹ロゴマーク

画像引用元:伊勢丹のあゆみ|グループのあゆみ(〜2007年度)|事業内容|株式会社三越伊勢丹ホールディングス

続いて、伊勢丹のロゴを紹介します。

1886年の創業当時は呉服店だった伊勢丹。

時代の移り変わりに伴い、だんだんと百貨店事業へ変容していきます。

1986年、創業100周年を記念して刷新されたのがこちらのロゴデザイン。

大きな「I」の文字が特徴的です。

この「I」には、「私(消費者)」、「ナンバー1を目指す企業」、中央の黄色い丸には「未来を見通す目」という複数の意味が込められているとのこと。

フォントをよく見てみると、それぞれの文字の右上が飛び出るような形で右方向に伸びています。

こういった、ほんの少しの加工を施すことで、重みがある書体の中に躍動感を出すことができます。

「風格」「伝統」と、「斬新さ」「カジュアルさ」、相反するイメージを同時に表現している、ユニークなフォントです。

④高島屋

百貨店髙島屋ロゴマーク

画像引用元:高島屋様ロゴ | MY FUTURE CAMPUS

最後に、全国に店を構える大手百貨店、高島屋のロゴを紹介します。

高島屋は京都発祥で、現在はパリやニューヨーク、ホーチミンなど、海外にも進出している百貨店です。

円の中央に「髙(はしごだか)」を入れたロゴマークと、英語表記での百貨店名を組み合わせたデザインに仕上がっています。

ロゴマークは「髙」の上部を屋根のように斜めにすることで、日本の伝統的な屋号紋のようにも見えますね。

フォントは、丸みのあるサンセリフ体。

昔ながらのタイプライター文字のような、上品でありながらどこか懐かしさや温かみを覚えるフォントです。

百貨店としての歴史を思わせる全体的にレトロなデザインですが、それがかえって新しさを感じさせます。それが高島屋のロゴの魅力ですね。

デザイナー厳選!おしゃれな百貨店業界のロゴをまとめて紹介 まとめ

それぞれの特徴についておさらいしましょう。

①マルイ

正円と直線を組み合わせた、シンプルで抽象的なデザイン。

②大丸

クジャクをモチーフとし、青緑色と繊細なフォントで女性らしさや上品さを際立たせたデザイン。

③伊勢丹

「I」の文字に複数の思いを込めたデザイン。

フォントの右上を伸ばすように加工し、重みのあるフォントに動きを出している。

④高島屋

昔の日本の屋号紋を思わせるようなロゴマーク。

レトロなフォントと組み合わせることで、伝統をより感じさせるデザイン。

 

今回調べた百貨店・デパート業界のロゴデザインは、共通して「上品」「伝統」「優雅」「重みのある」イメージと、「新しさ」「時代の最先端」「流行」「ファッショナブル」なイメージという、異なるふたつのイメージを同時に表現しています。

まさに、世間が百貨店・デパートに求めるものをロゴでも体現していますね。

お店のロゴを考える際や、相反するイメージをひとつのロゴで表現したい際に、参考にしてみてください。