日本のクリエイティブ産業が、国内外で高い評価を得ています。
その陰には、国や自治体によるクリエイター支援があるのをごぞんじでしょうか。
デザインのコト。では、「対面でのコミュニケーションを大切にして仕事に取り組みたい」とお考えの方のために、クリエイター支援に積極的に取り組んでいる自治体をシリーズでご紹介しています。
今回は、徳島県の取り組みに触れていきます。
※情報は2019年12月5日時点のものです。
目次
住んでみんで徳島で!
徳島県の移住・定住促進サイトです。
こうした自治体のサイトには珍しく「掲示板」が複数設置されており、担当者や実際に徳島に住んでいる方から回答が得られます。
相談会に足を運ぶほどでもないような些細な疑問や悩みを解決することができるのは嬉しいですね。
支援制度
徳島県内の支援制度が一覧になっていて使い勝手が良いです。
地域ごとに、空き家・空き地・空き農地バンクや、家のリフォーム助成など、さまざまな支援制度があります。
また、支援制度だけではなく、支援団体の紹介もあります。
徳島に移住を検討している方はぜひご活用ください。
徳島わくわく移住支援事業
徳島では東京圏からマッチングサイトを通して徳島県への移住(UIJターン)をなさる方を対象に、「徳島わくわく移住支援事業」を実施しています。
ここでいう東京圏とは、東京都だけではなく、神奈川県や埼玉県、そして千葉県を指します。
単身の場合60万円、世帯の場合には100万円が支給されます。
支給対象には細かい要件がありますので、HPでご確認ください。
就職なさる方は「ジョブナビとくしま」の移住支援金対象事業の企業に就職が必要です。
企業の場合「地域課題解決に資する事業」として審査会で認められると、徳島わくわく移住支援事業と併用して、創業に掛かる費用を200万円まで支援される制度も併用できます。
東京圏からの移住支援を行う自治体が増えてきています。
こうした取り組みが進むことで、優秀なクリエイターが地方に軸を置いて輝くきっかけになると良いですね。
移住支援対象者の方は、広報活動などに協力するケースが多くあります。
クリエイターをお探しの方は移住者にも注目してみてはいかがでしょうか。
移住者の支援にもつながり、クリエイターの集積がさらにすすむかもしれません。
【その他】公益財団法人とくしま産業振興機構
徳島県内の中小企業を対象とした、「新事業創出」「経営革新」「販路開拓」「技術開発支援」などの支援を行う公益財団法人です。
経営相談
注目したいのが、経営相談の多彩さです。
徳島県よろず支援拠点での相談業務だけではなく、経営相談窓口を設けており、徳島県プロフェッショナル人材戦略拠点や専門家派遣事業なども手掛けています。
また、フリーランスで活動するクリエイターは下請けの立場で仕事をすることが多いですが、「下請かけこみ寺事業」を行っており、専門相談員や弁護士が無料で相談に乗ってくれます。
創業や創業間もない企業への支援だけではなく、多彩な支援制度があり、困った時にはいつでも相談できる体制があるのは嬉しいですね。
ICT(愛して)とくしま大賞
徳島生まれのデジタルコンテンツのための賞です。
徳島県が主催し、とくしま産業振興機構他が協賛しています。
徳島県に在住もしくはゆかりのあるクリエイターが制作したデジタルコンテンツを表彰することで、産業を担っていく優秀な人材や、徳島の魅力、そして新たな徳島ファンを発掘するために創設されました。
応募資格は、徳島県内に在住している個人又はグループのほか、多彩な規定がありますので応募時に必ずご確認ください。
大賞の賞金は年々あがっており、2019年に行われた第9回では、賞金25万円でした。
大賞以外にも、企業賞などが用意されています。
デジタルコンテンツの発注をお考えの方も注目したい取り組みです。
AWA Creator Database(アワクリ)
徳島に軸を置いて活動しているクリエイターを、掲載しているデータベースです。
徳島県が運営を行っており、問い合わせ先が公益財団法人とくしま産業振興機構になっています。
アワクリのさすクリエイターは、デザイナーやイラストレーターだけではなく、コピーライターや広告・企画プランナー、プログラマーに翻訳家など多岐に渡ります。
特に、パンフレットや会社案内、Webサイト、商品パッケージなどを作りたい方に、ピッタリのクリエイターがみつかります。
クリエイターを探す
アワクリに登録しているクリエイターを一覧で見ることができます。
個別ページには、簡単なプロフィールや制作実績が掲載されており、クリエイターに直接連絡を取ることも可能です。
アワクリ事務局経由で連絡を取る場合には、時間がかかることがあるそうなのでご承知おきください。
データベースへの登録は自由なので、徳島に軸を持つクリエイターの方はぜひ登録しておきたいサービスです。
クリエイターをお探しの方もご活用ください。
【その他】イン神山
徳島・神山町の情報発信サイトで、NPOグリーンバレーと神山つなぐ公社が協働で運用しています。
アート・住まい・仕事など、神山に関する多彩なプロジェクトを行っています。
神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)
1999年にスタートした、国際的なアートプロジェクトです。
毎年8月末から約2ヶ月間、海外及び日本国内から3~5名のアーティストを神山町に招聘します。
そして作品を制作し、毎年10月下旬から作品の展覧会を開催しています。
こうした取り組みは国内でもみられますが、制作期間を通じて住民とアーティストの交流や、滞在政策にポイントを置いており、制作プロセスを共有しています。
そのため作品の展覧会だけではなく、「KAIR 課外授業」などの取り組みもあり、クリエイターとの交流を体験することができます。
サテライトオフィスが集積
神山には、サテライトオフィスが集積しており、インターネット環境や2拠点・複数拠点で活動する企業受け入れなどの整備がすすんでいます。
さらに2013年には「神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス(KVSOC)」が開設されました。
KVSOCは、「成長するオフィス」を目的として整備されたコワーキングスペースです。
クリエイティブ産業の集積を図り、起業家や支援者そして地域住民などとの交流によって、新たな価値の創出を目指しています。
会議室やマルチスペース、有料シャワーを完備しており、多彩なレンタル機材が揃っています。
こうした環境の整備がすすむことで、今後ますます神山に軸を置いて活動するクリエイターも増えていくことでしょう。
徳島県のクリエイター支援の取り組みをご紹介!クリエイターとのマッチングも まとめ
徳島県では、積極的にクリエイターや移住者支援を行っており、クリエイティブの力を活用したプロジェクトが多数実施されています。
クリエイターが活動しやすい環境が整備されており、クリエイターの集積がさらに進んでいくことでしょう。
徳島県でクリエイターをお探しの方は、ぜひご紹介した取り組みに注目してみてくださいね。
新しいクリエイターとの出会いがあるかもしれません!