今回は、日本語のロゴをテイスト別に分け、テイストごとの特徴を紹介します。
テイスト別にロゴの特徴を知るメリットは、以下の4点です。
- どんなイメージを与えるロゴにしたいのかと、テイストの特徴を照らし合わせることで、デザインの方向性が決まりやすい。
- イメージの幅が広がり、思いがけないデザインができる可能性がある。
- 顧客ターゲットに合うテイストが分かる。
- ロゴデザインの楽しさを知れる。
今回紹介するテイストは9種類です。
- 落ち着き
- 親しみ
- シャープ
- シンプル
- 装飾・加工
- 遊び心
- ポップ・インパクト
- レトロ
- 手書き
では早速、それぞれの特徴を実際のロゴを紹介しつつ解説します。
①落ち着き

落ち着いたテイストのデザインは、
- 高級感
- 親しみやすさ
- 品の良さ
というイメージを出せます。
顧客ターゲットに信頼感・安心感を持ってもらいたい場合におすすめです。
シンプルなデザインが多くなるので、ロゴをどこに配置しても調和しやすいという特徴もあります。
②親しみ

親しみのあるロゴは、
- カジュアル
- 優しい
- 温かい
- 可愛い
といった印象を受けます。
上の図にある『イタリア料理たなか』のロゴのように、文字を記号化するとインパクトも出せます。
ターゲットが
- 親子
- 子ども
- 学生
の時や、
- クリニック
- 学校
- 介護
- 飲食店
などのロゴでは、親しみやすいデザインを入れていることが多々あります。
③シャープ

シャープなロゴは、
- スタイリッシュさ
- シンプルさ
を出したいときに。
細い線のデザインは現代的、太めのデザインは伝統的なイメージを与え、同じテイストでも正反対に近い印象を出すことができます。
ターゲットが幅広く、かつ若者にも受けるデザインにしたいときはシャープなテイストがおすすめです。
④シンプル

装飾はほぼなく、あっても円・正方形などシンプルな図形を組み合わせたデザイン。
③シャープと似ていますが、シャープなデザインよりもフォントの柔らかさ・細さが目立ちます。
どちらかと言うと印象に残りにくいですが、デザインの調和を図りたいときや、ターゲットが幅広い場合におすすめのデザインです。
どこにでも使いやすく、柔軟性のあるテイストだと言えます。
上図『工場の娘』ロゴのように、墨だまりをつけるとシンプルさを残しつつアクセントをつけられます。
⑤装飾・加工

④シンプルで紹介したロゴとは正反対に近いテイストです。
- 楽しさ
- エレガントさ
- 可愛さ
- 明るさ
といった雰囲気を出したい時におすすめ。
『エイリアン展』のように文字の一部に手書きのアクセントをつけると、目立たせることもできます。
⑥遊び心

イラストを多く入れたり、シンプルでも事業内容と関連のあるものを想起させるデザインが多いです。
見た人に何かを想起させやすいので、印象に残りやすいのも特徴として挙げられます。
- 楽しさ
- 可愛さ
- カジュアルさ
といった雰囲気を出したいときにおすすめ。
このテイストのデザインは、遊び心を知れると楽しいので、上図ロゴデザインの『遊び心』を紹介します。
- 【いちご大福】
大福を想起させる形、いちごの赤でひと目見て大福のロゴということが分かりやすい - 【のもの】
古くから馴染みのある『へのへのもへじ』を想起させるデザインで、地産品(その地で昔から生産されている馴染みのもの)とへのへのもへじの特徴をうまく合わせている - 【のり弁当】
のりをスキャンして文字に!文字の上や周りにご飯粒を加えることで、のり弁当をそのまま再現している
⑦ポップ・インパクト

あえて異なるフォントを組み合わせたり、意図的に文字やイラストをずらしたり、重ねたりします。
色数も多く、
- 明るさ
- 楽しさ
- 強さ
という印象を受けるテイストです。
賑やかな印象を与えたいデザインにおすすめ。
⑧レトロ

家紋風のマークや、昭和時代をイメージさせる太めのフォントが使用されていることが多いテイストです。
全体的に
- 力強さ
- 懐かしさ
- 気軽さ
- 安定感
- 落ち着き
といった印象を持ちやすく、昔ながらの雰囲気を出せます。
伝統的な文化(歌舞伎など)のデザインや、大衆食堂、バーなど一昔前に流行りだったお店や商品で使用されることが多いです。
⑨手書き

品格・伝統的な雰囲気を出したいときに手書きはおすすめです。
筆で書いた細い文字は、品の高さ・クオリティの良さを表現でき、逆に太い文字は、勢い・豪快さ・強さが出ます。
また、ペンで書いたような文字は、より現代的な印象を与えます。
流れるようなラインの手書き文字は爽やかさを、可愛い丸文字は幼さを出せるので、ターゲットや出したいイメージによって、テイストを使い分けると良いでしょう。
日本語のロゴ テイスト別の特徴まとめ
今回は、日本語のロゴを9種類に分け、それぞれの特徴やどんなイメージが出るのかを紹介しました。
テイスト別に特徴を知っておくメリットは、
- どんなイメージを与えるロゴにしたいのかと、テイストの特徴を照らし合わせることで、デザインの方向性が決まりやすい。
- イメージの幅が広がり、思いがけないデザインができる可能性がある。
- 顧客ターゲットに合うテイストが分かる。
- ロゴデザインの楽しさを知れる。
です。
ロゴ制作のときの参考にしてみてください!
そして、今回は『日本語のロゴ』というデザイン本を参考にしましたので、興味のある方は読んでみてください。