道中、インスタ映えする壁面アートが突然現れたら、思わず立ち止まって見入ってしまいますよね。
壁面アートは人の目を惹きつけるだけではなく、心も惹きつけてしまうパワーを持っています。
もし今、店舗の集客力に不満を感じているのであれば、壁面アートを考えてみるのも一手ではないでしょうか。
今回は、壁面アートの力とともに、日本も含めた世界の壁面アートをご紹介します。
目次
日本各地でバンクシーが大人気
イギリスを拠点としている匿名のストリートアーティストであるバンクシー。
2018年10月には「赤い風船に手を伸ばす少女」がオークションにて約1億5000万円で落札した直後に、額縁に仕掛けられていたシュレッダーが作動して作品が切断されたというニュースが全世界で話題となりました。
その後、日本においても公園のトイレや街の壁にバンクシーらしい壁画アートが発見され、本物か偽物かと話題になったほどです。
昨今のSNS人気の影響もあり、バンクシーだけではなく、街中で見ることができる壁画アートは注目されるスポットとなりました。
壁画アートの前でポーズをとり、インスタ映えする写真を撮って投稿することで、そのスポットは話題になり、多くの人を集めているのです。
お店の外装にもこだわるなら壁画アート
カフェやレストランだけではなく、雑貨やアパレルショップの場合、商品も大切ですが店舗作りも大事な要素です。
店舗の内装にこだわり、店内にインスタスポットを作っては見たものの、集客力アップにつながらないといった悩みをお持ちではないでしょうか。
お客様に店舗の中まで入っていただくためには、店舗の外観にもこだわらなければならないのです。
お客様の好奇心をかきたてるような外観であれば、おのずとしてお客様は店舗に足を運んでくれるでしょう。
そのためにも、店舗の外装に手を加えられる環境であれば、大きな造作を伴う工事を行うのではなく、壁画アートによるリノベーションを考えてみてはいかがでしょうか。
壁画アートの力
「アート」というと、ポスターや額絵などの平面アートを思い出す方も多いと思います。
実際に多くの店舗において、内装にポスターや額絵などを使っています。
しかしながら、外装でこのような平面アートを施しただけでは、お客様の目を惹くことはできません。
壁面アートのような空間アートを施すことにより、その空間全体をアートの世界で包み、人の目だけではなく、心も魅了され、別の世界へといざなわれてしまうのです。
壁一面だけではなく、建物全体にアートを施した場合、建物全体が世界観を持った特別なものに生まれ変わるのではないでしょうか。
この壁画アートが持つ力には多大なものがあります。
その力は3つ。
3つの力を知り、店舗運営のために外装を見直した方が良いかもしれません。
1.ブランド力アップ
ブランドイメージやコンセプトにあったデザインを壁画アートに表現することにより、お客様に言葉で伝えなくとも、お客様自身がその店舗の持つブランドを理解することができるのです。
デザインされた壁面アートが、お客様にとって、ブランドイメージやコンセプトが理解しやすいものであり、また好感が持てるものであればあるほど、ブランド力がアップする可能性があります。
2.話題力アップ
「こんなところに壁画アートがあるお店が!」と、思わずカメラを向けてしまうような外観であれば話題力がアップします。
ブランドイメージやコンセプトが、インスタ映えを招く「かわいい」「カラフル」「癒し」「非日常」の要素が入っているのであれば、外装を変えるだけで話題性があるでしょう。
お客様は誰もがインフルエンサーになる可能性があります。
一人のお客様のSNS投稿から火が付き、話題になることもあるので、壁画アートの力を試してみる価値はあるのかもしれません。
3.集客力アップ
ブランド力がアップし、SNS上で話題になることで、人々の心理は店舗へ行きたいという欲求にかきたてられます。
それにより店舗へ足を運ぶ人も増え、集客力アップにつながるのです。
最初のうちは壁画アートの前で写真を撮るだけでお金に繋がらないかもしれません。
しかし、すでに人々の間では話題に上っています。
店舗の外で商品のキャンペーンを行うなどをしてアピールをすることで店舗内に足を運んでもらうようになるでしょう。
世界各地の壁画アートをご紹介!
世界各地ではさまざまな壁画アートがあります。
壁にペンキで絵を描くだけではなく、色々な素材を貼り合わせてアートにしたものもあります。
その中で、ぜひともまねしてみたい壁画アートをご紹介しましょう。
ポルトガル アルマス礼拝堂
世界遺産の街、ポルトにあるアルマス礼拝堂は18世紀初頭に作られた礼拝堂です。
ポルトガルではタイルのことを「アスレージョ」と言いますが、礼拝堂の外壁を約16000枚のアスレージョで覆っています。
ポルトガルの教会や建物には、外壁をアスレージョで飾ってあるものが多いのですが、中でもこのアルマス礼拝堂は、外壁全面に使われているのが特徴です。
白地に青色を施したアスレージョによって描かれたアートは1929年にエドアルド・レイテによって制作された作品です。
礼拝堂であることから、アッシジの聖フランチェスコと聖カタリナという2人の聖人の生涯の様子が描かれています。
白色と青色の濃淡で描かれたこの壁面アートは、観光客だけではなく地元の人々をも魅了するアートといえるでしょう。
アメリカ バワリーミューラル
アメリカのニューヨーク・ソーホーにある巨大な壁画「バワリーミューラル」。
夢の壁ともいわれているこの壁には過去にキースへリングや、あのバンクシーも描いたと言われています。
この巨大な壁に2019年9月に描いたのが日本人の松山智一氏。
日本でのアーティスト経験はなく、25歳の時に単身ニューヨークへ渡り、アメリカでアーティストとしてのキャリアを積んでいる異色のアーティストです。
壁一面に描かれた全体のモチーフは日本の有名な屏風絵。
それにアメリカの美術史に残る作品や浮世絵の人物や雑誌のモデルをコラージュした面白い作品。
全体的にカラフルで見る人に驚きを与えるだけではなく、圧倒をもしてしまう力のある作品です。
店舗の壁画アートは、ここまで巨大ではありませんが、色の使い方やコラージュの方法など参考にしたい点がたくさんあるアートではないでしょうか。
ドイツ マンハイムの住宅
イタリア在住のグラフィティアーティストであるピータ氏が、2019年の「都市壁画アートプロジェクト」の一環で制作した3Dの壁画アートです。
水色と白色のコントラストによって、立体的なリングや鋭い形があたかも浮き出てみえる壁画アートとなっています。
この建物を遠くから見た時でも、思わず自分の目を疑ってしまうのではないでしょうか。
この建物のアートのように、人の目を惹きつけるような力のある壁画アートは、すぐさまSNS上で話題となり、脚光をあびるでしょう。
日本 LOVE WALL
画像引用元:TOKYO リノベーション ミュージアム (Panasonic)
イギリス出身のジェームズ・ゴールドクラウン氏が制作するLOVE WALLは、アメリカのニューヨークやロサンゼルスでインスタ映えスポットとして話題になりました。
日本からも数多くの観光客が訪れています。
そんな話題のスポットが東京・汐留に2種類のLOVE WALLが初上陸。
カラフルなハートが壁一面に描かれ、思わずそのかわいさに目が奪われてしまいます。
アートに宿る無限の可能性を信じて。壁画アートで集客力アップを! まとめ
日本だけではなく海外においても、壁画アートの力で観光スポットになったり、インスタ映えする店舗として集客力がアップしたという事例もあります。
しかし、ブランドイメージやコンセプトと全く違うデザインをしてしまうと、効果は逆効果に。
ブランドイメージやコンセプトにあったデザインを作るデザイナーやデザイン会社に依頼することをおすすめします。