自治体の取り組み・民間サービス

東京都台東区によるデザイナー支援の取り組みとは?利用できる施設も紹介!

東京都台東区によるデザイナー支援の取り組みとは?利用できる施設も紹介!

東京は日本一クリエイターが多いエリアです。

しかし、ひとことで「東京都」といっても、自治体によってクリエイター支援はまちまち。

デザインのコト。では、「自治体によるクリエイター支援」をシリーズでご紹介しています。

そこで、クリエイター支援に力を入れている、東京23区の自治体のユニークな取り組みにフォーカスしてみました。

今回ご紹介するのは、浅草に代表される、下町の風情を色濃く残す台東区。

子育て支援や観光に力を入れている台東区の、クリエイター支援をご紹介します。

台東区に軸を置きたいクリエイターの方や、台東区でクリエイターをお探しの方必見です!

※情報は2020年2月27日時点のものです。新型コロナウィルスの影響により、一部変更となっている可能性もあるため、詳しくは公式サイトにてご確認ください。

東京でデザイナーが成功するために必要なこととは? 資料から読み解くクリエイティブ産業シリーズ~東京都編~
東京でデザイナーが成功するために必要なこととは? 資料から読み解くクリエイティブ産業シリーズ~東京都編~今回は、東京都産業労働局が行った平成26年度政策調査の「クリエイティブ産業の実態と課題に関する調査」報告書を基に、東京都で成功するためのデザイナーの要素などについて考察します。...

浅草ものづくり工房

台東区の地場産業である「ものづくり」。

それを支える職人やクリエイターなどのサポートを行う創業支援施設です。

平成21年12月に開設されました。

浅草ものづくり工房では、経営やマーケティング、そして営業にネットワークづくりなど、多彩な支援を行っています。

入居期間は原則として3年で、ものづくりに最適な環境が提供されるだけではなく、事業推進のための支援やアドバイスを受けることができます。

施設

入居者事務所は24時間365日稼働しています。

内部にはセミナーや展示会にも活用できる交流サロンやミシン室、比較関連製品向けの機械研修室などの共有設備があります。

また産業研修センターを併設しており、各種講座や教室が開かれているほか、研修室や会議室の貸し出しも行っており、さまざまな用途に合わせて便利に利用できるでしょう。

入居資格

浅草ものづくり工房には、入居資格が定められています。

台東区の地場産業であるかばんや靴、バッグそしてベルトや帽子、アクセサリーやジュエリーなどのものづくりを支え、業界の活性化に貢献したいと考えている、作家や職人そしてクリエイター。

台東区内で創業を予定している個人もしくは創業5年以内の法人を対象としています。

資格には他にも諸条件が設けられており「施設の利用期間が終了した後も、台東区内で引き続き事業を行う意思がある方」という条件があります。

台東区に軸を置いて活動したい職人やクリエイターの方にピッタリです。

入居時には書類による審査の他に面接があります。

利用料金

使用料:月額10,000円

共益費:月額18,000円

保証金:使用料の3ヶ月(30,000円)

※電気料金やインターネット通信費、ゴミ処理の費用などは自己負担です。

ものこぼイベント

浅草ものづくり工房では、各入居者がイベント参加やワークショップの開催、そして販売会などを行っています。

また、講師を招いてセミナーや勉強会を開催しています。

こうした情報は、随時「お知らせ」で告知しており、入居者以外が参加できるイベントも多くありますので、興味をお持ちの方はチェックしてみてください。

浅草ものづくり工房

台東デザイナーズビレッジ

ファッションデザインに特化した創業支援施設です。

2004年に開設され、起業を目指す方や創業間もない企業の支援を行っています。

入居資格

入居資格は、ファッション関連産業及び、デザイン・コンテンツ関連産業に携わっているデザイナー、もしくは、ファッション関連産業やデザイナーを支援する業務を行っている方です。

台東区内で操業を予定しているか、入居時に創業5年以内の個人もしくは法人を対象としています。

更に、他の公的創業支援施設の入居経験がないことや、住民税・事業税の滞納がないことも要件に挙げられています。

入居期間は3年以内ですが、1年ごとに事業計画に進捗状況の審査があり、入居更新の可否が決定されいます。

利用料金

使用料(家賃):月額8,000円~16,000円

共益費:月額21,000円~27,000円

保証金:使用料の3ヶ月分

※電気料金やインターネット通信費、ゴミ処理の費用などは自己負担です。

デザビレ蚤の市

デザイナーズビレッジでは、3月の卒業シーズンに合わせて、入居クリエイターが自主開催する蚤の市を実施しています。

2020年は当初3月7日に開催の予定でしたが、残念ながら延期となっています。

サンプル作品やクリエイターの私物などが出品される他、デザイナーズビレッジの卒業生も数多く参加します。

3月26日時点での開催日は未定ですが、気になる方はぜひHPで情報をチェックしてみてくださいね。

新しいクリエイターとの出会いをお求めの方はぜひ足を運んでみてください。

デザビレ蚤の市

台東デザイナーズビレッジ

デザイナー・クリエイター等定着支援

平成24年に「活力にあふれ多彩な魅力が輝くまちの実現」を目標にスタートしたプロジェクトです。

デザイナーやクリエイターなどが事務所などを台東区内に新しく解説する際に、賃借料の一部を補助します。

補助の対象はファッション雑貨関連産業もしくはデザインコンテンツ産業に携わっているデザイナーやクリエイターです。

台東区の発表している「令和元年度 事務事業評価シート デザイナー・クリエイター等定着支援」を見ると、平成30年度には5件の募集に対して14社の応募がありました。

補助事業者は、年に1度台東区産業振興事業団の実施する商工相談を受けるため、他の助成制度や支援策を活用することができます。

補助の内容

補助は月額賃借料の1/2位内で、月に5万円を上限としています。

補助期間は36ヶ月と定められています。

商店街空き店舗活用支援(家賃支援)事業

台東区では空き店舗の問題を解消するために、中小企業を対象に空き店舗の活用支援を行っています。

対象となるのは中小企業またはNPO法人で、対象となる空き店舗は3ヶ月以上経過したものです。

他にも細かい規定があるので、興味をお持ちの方は「令和元年度の募集要綱」をご覧ください。

補助金は敷金・礼金を除く家賃の1/2で、1年目は5万円、2年目は4万円、3年目は3万円の上限が定められています。

クリエイターのみを対象にした制度ではありませんが、出店を考えていたり店舗の家賃負担にお悩みの中小企業にとって嬉しいサービスです。

こうした取り組みを区が積極的に行うことで、商店街に活気が戻りクリエイターの集積が加速するのは良いことではないでしょうか。

2020年度の募集は終了していますが、次年度以降も継続される可能性がありますので、ぜひチェックしてみてください。

公共財団法人台東区産業振興事業団

公共財団法人台東区産業振興事業団では、企業向けの多彩な助成を行っています。

募集がすでに締め切られてしまったものもありますが、製品開発や新規販路獲得以外にも、商品プロモーション支援や展示会出展支援などに対して助成を実施しています。

ワーク・ライフバランスの推進支援や、外国語のホームページ作成支援、そして個人研修(スキルアップ支援)など、募集中の支援も見つかります。

興味がある方はぜひ「助成制度」をご確認ください。

クリエイターの方だけではなく、企業の方も活用することができる嬉しい制度です。

予算が満了してしまうと助成が受けられないので、お申し込みはお早めに。

たいとう企業ナビ~台東モノがたり~

台東区の企業やお店の紹介サイトです。

公益財団法人台東区産業振興事業団が運営しています。

個別ページでは企業情報の紹介だけではなく、連絡先が明記されています。

フリーワードによる検索の他、地域や分類による検索にも対応。

気になる店舗や企業に直接連絡を取ることができます。

掲載を希望する企業の方は、登録用紙をWEB上からダウンロードしてメールで送付します。

虚偽の内容を登録したり、不正な内容があった場合には、管理者により削除される可能性がありますので注意が必要です。

たいとう企業ナビ~台東モノがたり~

東京都台東区によるデザイナー支援の取り組みとは?利用できる施設も紹介! まとめ

台東区のクリエイター支援策をご紹介しました。

台東区では、地場産業であるファッション関係の雑貨や皮革製品、それに付随するデザインコンテンツ関係を特に積極的に支援しています。

クリエイターとして自治体のバックアップを受けたい方や、台東区のクリエイターをお探しの方はぜひご紹介した取り組みに注目してみてくださいね。

また、クリエイターのみを対象としていない助成制度や支援プロジェクトも多数見つかります。

軸を置く場所をお探しの企業の方は、台東区に注目してみてはいかがでしょうか。

そのほか、東京都に軸を置いて活動している方や、東京都在住の方に向けた支援をご紹介しています。

台東区のものと併用できるサポートも多くあります。

東京都のクリエイター支援を知りたい方は、以下の記事にまとめてありますのであわせてご一読ください。

国内のクリエイター活動をサポート!東京都の支援策とは?【2019年】東京都ではクリエイターとして活躍する方々に、さまざまな支援制度を用意しています。今回は国内における活動の際に助けになる制度をご紹介します。...
東京から海外へはばたけ!東京都のクリエイター海外活動支援【2019年】
東京から海外へはばたけ!東京都のクリエイター海外活動支援【2019年】国や自治体が中心となって、クリエイティブ産業の支援を積極的に行っているのをご存知でしょうか。 デザインのコト。では、「リアルのつな...