お客様に選ばれる料理店を目指すためには、料理の味もさることながら、店舗内のさまざまなデザインにも気を使う必要があります。
しかし、意外と手を抜きがちなのが、メニューブックのデザインです。
メニューブックは印刷さえできれば、だれでも作成できるため、社内でやってしまおうというお店が多く見られます。
しかし、メニューブックはお客様が実際に手にとってまじまじと中身を見るものですから、より良いデザインのものを用意したいですよね。
更に、お客様は記載情報で料理の美味しさなどを判断します。
どんな風に書くか、何を載せるかで、人気のメニューはもちろん、売上まで左右してしまうとしたら、手を抜くわけには行きませんよね。
そこで今回は飲食店のメニューデザインに関する記事の中から、これは知っておいてほしいという情報を一部抜粋してご紹介します。
これから開業される方はもちろん、メニューブックのデザインを変更したい方や、売上構成を変えたいと思っている方も、ぜひチェックしてみてください。
目次
用途やコンセプトにあったメニューデザインにしよう
「メニューブック」と一言でいっても、実はその種類はひとつではありません。
どの種類を採用するかは、それぞれのお店でメニューの変更が頻繁にあるか、またコンセプトなどに合わせて決める必要があります。
「サイズや装丁にはどんなタイプがある?メニューブックデザインの種類特集」では、3つの観点から最適なメニューブックを選ぶことを推奨しています。
- メニューの追加や差し替えの有無
- サイズ
- 素材
ここではメニューの追加や差し替えの有無について詳しく見ていきましょう。
メニューの追加や差し替えの有無
季節限定や期間限定など、一定期間しか提供しないメニューを設けている飲食店は少なくありません。
また、経営していく中で人気のないメニューを差し替えたり、逆にレパートリーを追加したりということもあるでしょう。
このように、メニューブックはラインナップが追加されたり差し替えられたりする度に、新しい情報を追加しなければなりません。
デザインすべてを変更することもできますが、制作費や印刷費など費用がかさむため、頻繁にメニューが変動する場合は、追加や差し替えがしやすいものを選ぶのがおすすめです。
追加・差し替えがしやすいものとしてはこのような種類があります。
- ビスタイプ
- スライド(レール)タイプ
- ピン綴じタイプ
- 紐綴じタイプ
上記の詳細や追加・差し替えができないタイプについては、「サイズや装丁にはどんなタイプがある?メニューブックデザインの種類特集」で詳しく取り上げています。
それぞれの特徴を確認した上で、貴店の状況にあったものを選んでくださいね。

最適なメニューデザインは飲食店タイプで異なる!?
メニューブックの種類を選んだら、次は中身の内容やレイアウトを決めていきます。
ここで大切なのが、それぞれのジャンルにあったデザインにすることです。
「【店舗ジャンル別】メニューブックのデザインのコツ」では以下4ジャンルのデザインについて取り上げています。
とはいえ、ジャンルに関わらず基本的に押さえておきたいポイントもあります。
それがこちらです。
- デザインは店舗のテイストに合わせる
- 写真はシズル感重視
- 最も売りたい目玉メニューを大きく載せる
- 時には地域性・季節感に合わせたデザインもアリ
ここでは「シズル感」について簡単にご説明しましょう。
シズル感とはみずみずしい様子を表した言葉です。
例えば刺身なら、採れたての魚を今さばいたようなみずみずしい様子、またドリンクであれば、適度に水滴がつき、向こう側が透けて見えるように明るい様を指します。
もともと広告業界で使われていた専門用語ですが、今では一般の人も使用するようになりました。
シズル感を出すことで、メニューをもっとおいしそうに見せることができます。
「【店舗ジャンル別】メニューブックのデザインのコツ」では、その他のポイントや各ジャンルの解説についても行っています。
当てはまるジャンルの店舗の方はもちろん、メニューブックデザインの基本ポイントをもっと詳しく知りたいという方はぜひチェックしてみてくださいね。

ポイントが少し異なる高級レストランのメニューブック
ここまで写真についてお話してきましたが、高級レストランは少し事情が異なります。
実はメニューブックを高級に見せたいなら、写真は少なめの方がいいのです。
「高級レストランのメニューデザインの特徴とは」では、その他にも高級レストランならではのポイントについてご紹介しています。
主なポイントはご覧のとおりです。
ここでは「お店のコンセプトを載せる」について詳しくご紹介しましょう。
モノだけでなくコト体験もしてもらえる
みなさんは「コト体験」という言葉を聞いたことがありますか?
ものを買って満足するのではなく、サービスの経験そのものに価値を見出す体験のことをいいます。
実はお店のコンセプトを載せることで、お客様にモノではなくコトを体験してもらうことができます。
お店のコンセプトと申し上げましたが、お店が何を大切にしているかだけでなく、なぜそうしたコンセプトにしているのか(成り立ち)、またどんなシェフがどんな思い出料理を作っているのかなど、お店に関することすべてがこの中に含まれます。
こうした背景を知ることで、お客様は料理に込められた背景を知ることができます。
背景が分かれば、味や盛り付け、食器のチョイスに至るまで、さまざまなことに意味を感じることができるでしょう。
このように、存在そのものの背景を知ることは、食べながらレストランの歴史を体験するようなものです。
そのため、お客様は納得感を持って料理を楽しむことができ、さらにこのお店で料理を食べたこと自体が貴重な体験なんだと感じられるでしょう。
経験に裏打ちされたお店は、記憶に残りやすいものです。
そのためリピートされやすかったり、口コミで良い評価が得られやすかったりします。
お客様に最高の料理を提供するためにも、またお店をより多くの人に知ってもらうためにも、ぜひコンセプトを載せてお客様に「コト体験」してもらいましょう。
その他の高級レストランのポイントについては、以下の記事をご覧ください。

NGなデザインも
一方、メニューブックの中にはNGなデザインも存在します。
「NGなメニューブックって?メニューデザインをする時のポイント」では以下のポイントを「NGなデザイン」としています。
- 看板メニューがない
- 写真が暗い、または盛りつけがきれいではない
- メニューブック自体が汚れている(見た目の汚れや、油によるべたつきなど)
- 店のコンセプトとデザインが合っていない
- メニューの文字が読みにくい(手書きのくせ字や、フォントが独特すぎるなど)
せっかく力を入れて作っても、これらに当てはまってしまうと、料理の魅力が半減するメニューブックが完成してしまいます。
これでは料理の魅力も伝わりません。
お客様の食欲を掻き立てるようなメニューブックを作るなら、ぜひこうした項目に注意して作成してくださいね。

お客様の食欲をそそる飲食店のメニューデザインに関する情報まとめ 最後に
料理の美味しさを掻き立てるのは、においや見た目、また各店舗の口コミだけではありません。
料理を選ぶためのメニューブックのデザインも、お腹をすかせる重要なスパイスのひとつなのです。
今回ご紹介したポイントよ詳しく確認いただき、ぜひすてきなメニューブックを作り上げてくださいね。